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金亀苑 金治直美ブログ

児童書を追いかける日々

乗ることを楽しむために、乗る

  1. 2018/07/08(日) 15:57:39_
  2. 金亀のひとりごと
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先月、草間彌生展に行ったことは、ブログに書いた。
一泊二日のこの小さな旅には、もう一つ目的があった。
それは、「HIGH RAIL 1375」という、
信州の小海線の特別列車に乗ること。

電車

小淵沢を10時半に出発、小諸まで2時間かけて、のんびり走る。
「佐久の大地の花束ブランチ」とボトルのお茶付きだ。

弁当
 
このお弁当、地元産の食材で作られた、オシャレでヘルシーなもの。

窓の外は、手が届きそうな緑。

車窓

座席はこんなにゆったり。 車内

ああ~、くつろぐ。心と体が喜んでいる。
目的地までの移動手段ではなく、
ただ乗ることを楽しむ。
電車好きとしては、とほうもなく贅沢な気分がする(個人の感想です)

ふと、2004年から2010年まで、
日本の空を運行していたドイツ製の飛行船「チェッペリンNT号」を思い出した。

300px-Zeppelin_NT_in_Kansai_airport_Osaka,JAPAN
(画像は、ウイキペディアからお借りしました)

妄想がふくらむ。
【今や、飛行船の旅が当たり前の時代。。 
ぎゅうぎゅう狭いところに押し込められる飛行機より、大人気!
大空をのんのんと、
地上の遺跡や大自然を見下ろすことが目的の旅はいかが?
海上の豪華客船並みのくつろぎをどうぞ】
な~んてね。
そんな時代だったら、どんなに楽しいことだろう。
ドイツに帰ってしまった飛行船が、とてもとてもなつかしい。

さて、電車。
信州の里山をトコトコ走る、長野と塩尻を結ぶ篠ノ井線もいい。
松本の友人のところへ行くときはいつも、長野から各駅停車で行く。

     景色

姨捨駅からの眺めは絶景だ。
「田毎の月」で有名な棚田や千曲川が見える。

   姨捨

オマケのように楽しいスイッチバックもある。
目的地に向かいながらも、乗ることを楽しんだ。


メイさん、ジュリちゃん

  1. 2018/07/01(日) 17:01:42_
  2. 金亀からのお知らせ
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うれしいお知らせをいただきました。

『となりの猫又ジュリ』(絵・はしもとえつよ 国土社)、
長崎県の読書感想文コンクール課題図書選定に続き、
全国学校図書館協議会選定 第51回「夏休みの本」(緑陰図書)に選ばれました!
わわわ、角野栄子さんや、ダイアナ・ウイン・ジョーンズさんといっしょに並んでる!

『私が今日も、泳ぐ理由 パラスイマー一ノ瀬メイ』、
神奈川県の読書感想文コンクール課題図書に選定され、
重版出来、3刷りにしていただきました! 

       ジュリ


第51回「夏休みの本」(緑陰図書)は、お友達の北川チハルちゃんも、
『えっちゃん ええやん』(絵・国松エリカ 文研出版)が低学年の部で選定、

   えっちゃん

森埜こみちさんも、デビュー作
『わたしの空と五・七・五』(山田和明・絵 講談社)で選定されました。

 575 1

わーい、よかったね!

こうしてご褒美もらえて、なんとありがたいこと。
20年以上前のことを思い出します。

子育てのかたわら、ほそぼそと一人で書いていて、
ほそぼそとコンクールに応募していて、でもぜんぜん箸にも棒にも引っかからず、
あと一年やって、まったくダメだったら、見切りをつけようと思っていました。
そうはいっても、そのころ児童書専門店でアルバイトをして、
地元で読書会を三つと読み語りボランティアをやり、児童書三昧の日々、
それだけでも充実していたので、
あまり悲壮感はなかったのです。

それからなんとか一年以内に、はじめてコンクールに入選。
日本児童文学者協会の創作コンコールでした。
その後、縁あって日本児童文芸家協会の系列のサークルに入会、
デビュ―作は、児童文芸家協会の創作コンクール入賞作でした。

あきらめの早いわたし(根性ナシともいう)が、なんとか創作を続けてこれたのは、
この二つの協会のおかげ。ありがたいことです。
ああ、見切りをつけないでよかった。
こうして、素敵なメイさんや、りっぱになったジュリに出会え、
子どもたちとつながっていられて、ほんとうによかった~。



アイヌ文化がちょっとしたブームって、知ってた?

  1. 2018/06/24(日) 17:49:08_
  2. あんな本、こんな本、どんな本?
  3. _ tb:0
  4. _ comment:0
朝日新聞の6月18日の「天声人語」はうれしかった。
アイヌ語による車内放送を、北海道日高地方を走る道南バスで始めたというのだ。
記事によれば、
「チウレンカレㇷ゚ ウイナヤン」整理券をお取りください
「イヤイライケレ」ありがとうございました
などのメッセージがあるそうだ。いいなあ!

『ゴールデンカムイ』(野田サトル著。「週刊ヤングジャンプ」集英社にて連載中)
が快調だ。

カムイ (1)

画像の表紙イラストは、アイヌの少女アシㇼパちゃん。
かっこよくてかわいい! となりは、エゾオオカミのレタㇻ。
2018年「手塚治虫文化賞 マンガ大賞」を受賞している。
テレビアニメにもなり、現在放送中だ。
明治時代末期の北海道を舞台にした冒険活劇(けっこうスプラッタ)なのだが、
特筆すべきは、アイヌの少女が副主人公で、アイヌの人々の暮らしぶりや言葉が
ていねいに正確に描かれていること。
それもそのはず、千葉大学教授の中川裕先生(言語学者、アイヌ語研究者)が監修している。
アイヌ語のセリフが、字幕付きで流れてくるアニメって、
日本初じゃないかな。

アイヌは日本の先住民族なのに、文化も言語も
知らなさすぎるよねえ。もちろん、わたしを含めて、だ。
それについては,昨年10月のこのブログにも書いた。

そこでも書いたけれど、アイルランドの第一公用語は、「ゲール語」。
第二公用語が、英語。
ゲール語はケルト民族の言語だが、この言語で会話できる人は、
今では人口の1%も満たないという。
それでも、民族のルーツとしての言語を、一番に持ってくるこの誇り。

うん、日本人だって誇っていい。
ヤマト民族とは違う成り立ちと文化を持つ民族が、
日本の国土にいることを。

第一とはいわないけれど、アイヌ語が第二公用語になったら・・・
日本を見直しちゃう。

アイヌ語や文化に興味のある方、
わたしの『知里幸恵物語』(PHP研究所)の監修協力をしてくださった、
成田英敏先生のマンガ「アコㇿコタン」を見てね。   

   カムイ (2)


Webコミックアクションで、連載中! 
美しい人物デザインと涼やかな自然描写、楽しそうな暮らしぶりが魅力です。


初めて見るのに、知っている

  1. 2018/06/17(日) 18:30:48_
  2. 金亀のひとりごと
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正直いって、わたしはずっと草間彌生の絵は、
「なにがいいのか、わからーん」ですませてきた。
あの強烈なキャラとド派手な水玉模様に目が眩むだけだった。
ところが、少し前に訪れた埼玉県近代美術館の現代版画の展覧会で、
一枚の版画にくぎ付け。
遠目だったが「これおもしろい!」
近づいてわかった、草間彌生のカボチャの絵だった。

という話を、松本に住む長年の友人・たまさんにしたら、
「草間彌生は松本出身なの。今、大きな展覧会やってるよ。来る?」
ホイホイと出かけましたよ、松本市美術館。
『草間彌生 ALL ABOUT MY LOVE 私の愛のすべて』

絵画や立体作品、鏡を張り巡らせたミラールームなど、展示作品は約180点。
来館者数は10万人を突破したそうだ。

大きなオブジェがお出迎え。美術館全体が水玉もよう。

                DSC_0061.jpg

                           DSC_0062.jpg

せっかく来たのに、もしかして頭から???マークをいっぱい飛ばすだけだったら
どうしよう。
そう心配しながら見て歩いたが、とんでもない。
これはおもしろい!
初めて見るのに、脳の裏側で知っていたような世界だ。
しかもそれが無限に広がっている。
小宇宙であり、細胞のひとつひとつでもあり、生まれる前の世界でもある。

プロフィールに、『幼少から自身の内面に湧き上がる得体の知れないイメージに対して、
芸術をもって闘う』とある。
でも、闘ってねじ伏せたわけではない。
身から噴出させ、その力で自分を動かしているのだろう。
そして彼女は、回遊魚のように書き続けていく。そうしなければ呼吸できないのだろう。
かくて、作品は今日も増殖されている。彼女が生きている限り。

撮影可のゾーン。

       DSC_0063.jpg
                    DSC_0068.jpg

遠目はこういう感じでも  ↓            
DSC_0066.jpg

近づくとやっぱり、細胞のようにテンテンがびっしり!DSC_0067.jpg

なんの分野でもそうだと思うが、真剣に観よう、聴こう、感じようとすると、
思っていた以上の贈り物がもらえるものだなあ。

館内のカフェで一休み。
わたしは弥生ちゃんケーキ(ラズベリー)、
     弥生ちゃんケーキ

たまさんは弥生ちゃんパフェ。弥生ちゃんパフェ

少し足をのばすと、あがたの森公園。
旧制松本高校の校舎が、文化会館になっている。

       縣の森 図書館

古い木の匂いが、ぐるぐる興奮していたアタマを冷やしてくれた。




梅雨を乗り切る色

  1. 2018/06/10(日) 17:00:12_
  2. 金亀のひとりごと
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好きだと気がついたのは、いつのころだろう・・・な~んて、
幼馴染への恋心じゃなくて、紫陽花のこと。

ネズミの額ほどの庭に、一輪だけ紫陽花が咲いた。
ピンクがかった青、わたしの大好きな色合いだ。

あじさい

紫陽花って、なんて梅雨に似合うんだろうと感じたのは
二十歳を過ぎたころだろうか。
小さな花の集まりは、どれだけ大きくなろうとも
清楚さを失わず、どんよりした梅雨空に映えること映えること。
ああ、わたしは紫陽花が好きだなあと気づいたとき、
胸に小さなペンダントをかけたような気がした。
というのは、わたしは完璧な花より団子派。
花が好きだと意識したことって、皆無だったのだ。
こんな情緒欠落人間のわたしでも、好きな花があった。それがうれしかった。

「好きな花」にこのごろ加わったのが、ドクダミ。
あの白い十字架が、はっとするほど美しい。

 ドクダミ

    
好きだな、と思うものが歩く道々にあるって、なんという贅沢だろう。

梅雨時の果物も美しい。
メロンを初めて食べた時のことを覚えている(昭和レトロだね~)
学校から帰ると、薄緑色のみずみずしい果物がおやつに出てきた。
プリンスメロン、と母に教えてもらった。
それまで、果物といえばリンゴやミカンや甲州ブドウという、
和モノばかり食べていたわたしは、びっくらこいた。
こ、これは、王女さまの食べ物だ!
そこで、名前を付けた。「メロリン」と。
母に、「メロンあるよー」と呼ばれるたびに、
「これはメロリンなの!」と力説したっけ。
だから、「プリンス」が王子さまと知ったとき、え‘‘~~と思った。
なんでプリンセスメロンにしなかったのか、今もふしぎだ。

これは赤肉系のクインシーメロン。なんてきれい。

 メロン


こちらは、いただいた梅で作った、梅シロップ。お庭の梅だから、完全無農薬だ。

  梅酒

このさわやかさ、日本の夏を乗り切るにふさわしいね。



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プロフィール

金G亀美

Author:金G亀美
かなじ・なおみ 児童書作家 埼玉県在住。
主な著書に『さらば、猫の手』(岩崎書店)『マタギに育てられたクマ』(佼成出版社)『ミクロ家出の夜に』(国土社)『花粉症のない未来のために』『子リスのカリンとキッコ』(佼成出版社)『知里幸恵物語』(PHP研究所)『私が今日も、泳ぐ理由 パラスイマー一ノ瀬メイ』(学研プラス)『となりの猫又ジュリ』(国土社)『クレオパトラ』(学研プラス)など。
日本児童文芸家協会会員 
童話サークル「かざぐるま」会員
よみうりカルチャー・大宮教室
「童話を書いて楽しもう」講師
イラスト:大塩七華

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