FC2ブログ

金亀苑 金治直美ブログ

児童書を追いかける日々

わすれない。あの日。

  1. 2019/03/10(日) 18:56:36_
  2. 児童書のぐるり
  3. _ tb:0
  4. _ comment:0
8年目。「あの日」から時が止まったままの方は、まだ何千人何万人もおられるのではないか。
運よく大震災をまぬがれたわたしにできることは、
風化させないことに尽きるだろう。

「あの日をわすれないで 作家4人が書いたそれぞれの3・11」に行ってきた。
四人の仲良し作家さんの絵本とノンフィクション児童書、その原画と写真展だ。

a401342c80a7ee0c70cfac19d17a0f59-1024x692.jpg
 
作家は、ささきありさん、すとうあさえさん、堀米薫さん、光丘真理さんという
実力者ぞろい。
3,11への悲しみ、嘆き、未来への希望と願いが、
どの本のどのページを開いても、溢れ出して来る。

本日1時からの「読み語りトーク」イベントに参加してきた。
四人の作家さんプラス『タンポポ』の絵の山本省三さんが、
絵本の読み語りと、ノンフィクション物語の執筆時の思いなど、
15分くらいずつ語ってくださった。

宮城県在住の堀米さんの「牛を置いて避難できない」という言葉、
DSC_0671.jpg

 
たまたま現地を訪れて被災した光丘さんの、「3,11直後、被災の方々がいたわりあう姿」、
      DSC_0676.jpg

山本さんの「自分が絵を描いていいのだろうか」という迷い、
 DSC_0678.jpg

ささきさんの「『街づくりに自分たちを使って』という子どもたちの熱い思い」などなど、
胸打たれる貴重なエピソードばかり。
 DSC_0682.jpg

被災の方々は「忘れたいのに忘れられない」という辛さを抱え、
そして被災していない人々は「忘れてはいけないのに忘れてしまう」。

本はいいね。
すとうさん、「『映像は消えてしまうけれど、本は残る』と、
「デーデ」の絵本出版を喜んでくださったのは、テレビ局の方」とのこと。
          DSC_0666.jpg

そう、忘れないよ。
心に刻むよ。
そして、本に明日を託そう。


2000体のおひなさまへのお願い

  1. 2019/03/03(日) 15:25:49_
  2. 金亀のひとりごと
  3. _ tb:0
  4. _ comment:0
先週は、かわいいかわいいえむちゃんの初節句のもようを書いたけれど、
心にひっかかるものがあり、それがなかなか抜けない。
虐待され死んでしまった子どもたちのことだ。
このところ、胸がびりびりするような事件が続いている。
酷くて、新聞を正視できない。
かたや、立った歩いた笑ったと、愛のシャワーを浴びている幼子がいるというのに・・・。
なんや後ろめたいような気さえしてくる。

そんなときに、遅ればせながら「万引き家族」を観てきた。
是枝監督がじっとりと差し出してくるこの“家族”が、悲しくていとしくて、
今もどこかで泣いているかもしれない子どもたちのことを、
どうしても考えてしまう。

映画を見たのは、鴻巣。
鴻巣といえば、江戸時代から続く人形の町だ。
帰りがけに駅直結のショッピングモールをのぞいたら、
名物の「鴻巣びっくりひな祭り」が開催されていた。
“ひな人形で飾る日本一高いピラミッドひな壇”(31段高さ7m)というものだ。


DSC_0649.jpg

全国から寄せられたおひなさまが、2000体近く飾られている。

上からみると、こんな感じ。

DSC_0662.jpg


ひな人形は、厄災を引き受け、川に流される流しびなが起源だそうなので、
だれかに譲るのはよくない、と人形業界さんは提唱しているとか。
一人ワンセットずつ持ちなさい=買ってください、ってことかいな?
今のおひなさまは、流すことを前提に創られているわけではないんだから、
母から娘へ受け継がれていくのがNGって、おかしいよねえ。

おひなさまには願いと祈りがこめられている。
娘や孫娘に、すくすくと育ち幸せになってほしい。
そして、美しいものを美しいと感じてほしいという、
親やじいちゃんばあちゃんやたくさんの大人たちの思いが、
おひなさまの白い顔を内側から照らしている。
母から娘へ、また縁あるだれかにと受け継がれ、
長く愛されたらそれだけ、
願いと祈りは大きなエネルギーとなっていく、と思う。

たくさんのたくさんのおひなさまたちよ、
たくわえたそのエネルギーで、
世界じゅうの子どもたちをお守りください。

そう祈りながら、緋毛氈のピラミッドを見上げていた、早春の一日。

DSC_0652.jpg

わたしは小さいころから、お人形よりもお道具類のほうが好きだったな。
あ、フィギュア好きはそのころからだったのか。


我が家のおひなさま、2センチサイズ。一番小さいクリップよりも小さいだよ。

DSC_0599 - コピー


初節句と一歳の誕生日に

  1. 2019/02/24(日) 16:15:57_
  2. 金亀のひとりごと
  3. _ tb:0
  4. _ comment:0
初孫のえむちゃん、一歳になりました!
初節句のお祝いとお誕生会を兼ねて、
親戚が集まった。

えむちゃんは、赤い椿のお着物に赤い袴姿。
と思ったら、一続きになったベビー服ですって! 
足袋と草履がプリントされた靴下まではいているよ。
こんなん、あるんやねえ、とババはびっくり。

 DSC_0627.jpg

祝宴のメインイベントは、「一升餅」と「選び取り」。
どちらも、わたしは初めて。

一升餅は、一生食うに困らない、といういわれだとか。
ママパパが用意したのは、大きなハート型のお餅。
背負うための小さなリュックもついている。
こんなん、あるんやねえ、とババは再びびっくり。

DSC_0621.jpg

うえーん、なにこえ? うまく立てないよう
  DSC_0620.jpg

「選び取り」とは赤ちゃんの前にさまざまな物を置いて、
赤ちゃんが何を手に取るかで、将来を占うもの。
選択用のグッズは、カードになっている!
こんなん、あるんやねえ、とババは三たび、びっくり(しつこい)。
財布(富)、そろばん(商才)、楽器(音楽家)、筆(学者や文筆家)など、
六枚のカードの前のなかから、ハイハイのえむちゃんがつかんだのは、
そろばんでした! 
なんの商売するのかなあ。

     DSC_0624.jpg

30数年前の息子たちのときは、こんなイベントは知らなかったな。
もとは東日本が中心であったらしい。今や全国区だろうか。
伝統行事も、時代によって変わっていく。
消滅していくものもたくさんあるだろう。
そのなかで、子どもに関するものは、
むしろ盛んになっているのではないかな。
少子化の影響や、インターネットの普及でグッズなどの注文がしやすくなった、
また、ジジババがまだまだ元気ということもあるだろう。

親戚が集まって、赤ちゃんのしぐさに頬をゆるめ、
子どもの「幸せ応援団」としての役目をたしかめあう。
こんな集いは大人たちの心も豊かにしてくれるに違いない。
小さいヒトよ、幸せに、健やかに、という祈りは、
一点の曇りもなく、ただただ美しいのだから。

   DSC_0626.jpg
   左手にお餅、右手にそろばん。

な~んて、リクツをつけなくても、
かわいいリアルえむちゃんに会えるだけで、幸せな一日でした~。



ハモン・セラーノの因縁

  1. 2019/02/16(土) 18:43:44_
  2. 金亀のひとりごと
  3. _ tb:0
  4. _ comment:0
我が家はブッフェ料理、バイキングというものが大好きだ。
わたしはたいして大食ではないものの、
いろいろな料理をちょびちょび食べるのが好きなので、
ブッフェ店への出撃率は高い。
この日は、埼玉県人が愛する浦和ロイヤルパインズホテルのブッフェレストランへ。

本日は生ハム狙い。
わたしは、生ハムに目がなく、飲み会なんかで生ハムが出てきた日にゃ、
皿を抱え込みたくなる。
しかもこの日は、スペイン産のハモン・セラーノのカッティングサービスがある!

DSC_0607.jpg


ハモン・セラーノという名は、中学生くらいのころに知った。
家にあった料理雑誌の、
スペインを旅した男性の小説家(お名前は失念)のエッセイに出てきたのだ。
彼は、列車のコンパートメントで
怪しげな二人組の男と居合わせる。
その二人組は、大きな袋に骨つきのハムを何本も詰め込んでいて、
中の一本をひょいと取りだし、ナイフで薄く切ってふるまってくれた。
「こりゃすごい。ハモン・セラーノじゃないか?」
「セニョール、よくわかったな。今、盗んできたところだ。
こいつを売りさばいたら、大金が転がり込むぜ!」
そのハムは最高級品だ、日本円で総額100万以上はするだろう――
そんな話だった。

これを読んだ当時は、生ハムなんて見たこともなく、
食卓に並ぶのは、まん丸にスライスされたプレスハムばかり。
ハモン・セラーノという名前は、憧れと共に胃袋と頭に刻み込まれた。

その後、生ハムは近所のスーパーにも並ぶようになったが、
ハモン・セラーノにお目にかかったことはなかった。
しかし、出会いは思わぬところにあった。
となり町にチーズ専門店ができ(なんとこんな埼玉の片田舎に!)、
知人の家を訪問する手土産にしようと買いにいくと、
店の奥にどーんと横たわるのは、大きな骨付きのハム様!
「ハモン・セラーノ」と書いてある。
え~~~!
わたしはチーズの予算をけずり、
ハモン・セラーノを100グラムだけスライスしてもらうことにした。

ナイフをふるうのは、なぜか和服に割烹着をつけた、かなり高齢の女性。
だいじょうぶかな? 
もや~っと不安がよぎったが、任せるしかない。
切ってもらっている間、向かいの店へたい焼きを買いに行く。
戻ったら、ハムとチーズはきれいに包まれていた。

友人宅で、わたしは得意げに包みを出した。
「骨付きのハモン・セラーノを切ってもらったの~~」
しかし、包装紙を開いて、目を疑った。
ぶ厚い! 生姜焼き用にスライスされた豚肉ほどの厚みがある!
その分、枚数は4枚しかない。よ・ん・ま・い・・・。
幸い、人数は四人ではあるけれど、これじゃ寂しすぎる。
わたしは包丁を借りて、一枚を三つくらいの細切れにして、
レタスの上に載せた。
口に入れると・・・固い。ぐにぐにして、噛みきれない。
しかも、しょっぱい。厚みがある分、塩気を強く感じてしまうらしい。
ぶ厚い生ハムが、こんなに食べにくいものとは思わなかった。
せっかくのハモン・セラーノなのに。骨付きなのに。
わたしの憧れを返して!

・・・という、因縁の骨付きハモン・セラーノであったのだ。
今日は存分に食べてやろうじゃないかい!

うすーくひらひらにスライスされた生ハムは、
極上の味だった。
ソフトな塩気が、肉の甘味とほのかなスモークの香を連れてくる。
わたしは何度もおかわりして、そのたびに幸せをかみしめた。

ここのブッフェは、おいしくてリーズナブル。
脂身ごってりのローストビーフや、バサバサの蟹を大皿でごそっと出す、
みたいな雑な料理は皆無。

DSC_0571.jpg
DSC_0570.jpg

この日は、パエリアやガスパチョもおいしかったな。

亀たちの長い冬

  1. 2019/02/10(日) 18:18:19_
  2. リアル亀
  3. _ tb:0
  4. _ comment:0
昨日は、大雪の予報が、小雪で終わって拍子抜け。
でも気温は低く、うちの三匹の亀たちもじいっとしている。

特に、一番下のミニラ(男子・推定25歳)の元気がない。
エサを食べない秋冬でも、けっこうゴトゴト動き回るのが常なのだが、
ミニラは、ほとんど動かない。手足を甲羅のなかに収納したままだ。

DSC_0594.jpg

思えばこのコは、6月の夏至すぎたあたりから食欲がなかった。
すでに絶食期間は半年を過ぎている。
持ち上げると、泣けるくらいに軽い。
だいじょうぶか、ミニラ? 春になって食欲が戻るまで、がんばれ!

なのに、だよ。甲羅は新陳代謝しているのだ。
このあいだ、甲羅の「一区画」がフカフカしていたので、
ぺりぺりとむいてやった。
それが、これ。はしっこがちょっと欠けているけれど。
 
      DSC_0584.jpg

「一区画」というのは、亀甲模様といわれる、こんな模様の六角形の部分だ。
(画像はキメラの甲羅)
 
        DSC_0602.jpg

亀の甲羅は古くなると、この六角形の表面が、
かさぶたが剥がれるように、剥がれ落ちる。
その下は、もうちゃんとした甲羅ができあがっていて、
新旧、すぐに見分けがつかなくなる。
絶食している最中なのに、亀の生命力って、どうなっているの?
神獣になれるわけだわ。
なんだが、生き神様をお守りしている気分になってしまった。
福を授けてけろ。

亀って、甲羅のなかに頭を全部収納すると、こんな顔。
鼻の穴しか見えない!

       DSC_0592.jpg

待ってると、だんだん顔がでてきます。 

 DSC_0593.jpg
                 DSC_0595.jpg
                  こんにちは~。



<<NEW ENTRY  | BLOG TOP |  OLD ENTRY>>


プロフィール

金G亀美

Author:金G亀美
イラスト:大塩七華
かなじ・なおみ 児童書作家 埼玉県在住。
主な著書に『さらば、猫の手』(岩崎書店)『マタギに育てられたクマ』(佼成出版社)『ミクロ家出の夜に』(国土社)『花粉症のない未来のために』『子リスのカリンとキッコ』(佼成出版社)『知里幸恵物語』(PHP研究所)『私が今日も、泳ぐ理由 パラスイマー一ノ瀬メイ』(学研プラス)『となりの猫又ジュリ』(国土社)『クレオパトラ』『マイヤ・プリセツカヤ』(学研プラス)など。
日本児童文芸家協会会員 
童話サークル「かざぐるま」会員
よみうりカルチャー・大宮教室
「童話を書いて楽しもう」講師

« 2019 04  »
SUN MON TUE WED THU FRI SAT
- 1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 - - - -

検索フォーム

ブロとも申請フォーム

QRコード

QR