金亀苑 金治直美ブログ

児童書を追いかける日々

「知里幸恵物語」と「チェプオユンの汽車」の意外な関係

  1. 2016/06/19(日) 21:57:02_
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わーい♪ 毎日小学生新聞で、
『知里幸恵物語 アイヌの「物語」を命がけで伝えた人』を
紹介してもらえました。

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幸恵さん、よかったですね~。 

さて、日本児童文芸家協会のイベント、「書き下ろし童話展」が
渋谷の「アートギャラリー道玄坂」で開催中です。

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といっても、明日で千秋楽。アップするの遅すぎだよ!

わたしは、「チェプオユンの汽車」という絵物語で参加しています。

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絵は、汽車大好き人のなかむらしんいちろうさん。
大迫力の、それでいてユーモラスなイラストでしょ?

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ある遠い西の国の小島を走る、ちょっと変わった汽車のお話です。
「チェプオユン」は、この国のことば(もちろん造語です)で、
「チェプ=オ=ユン」という文節に分かれます。
チェプは、実はアイヌ語。「魚」という意味なんです。
お話はアイヌとは無関係ですが、ことばだけお借りしました。

わたしが一番乗ってみたい汽車を、物語にしました。あ~、乗りたい。



『知里幸恵物語』、出ました!

  1. 2016/05/29(日) 13:17:08_
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26日は、日本児童文芸家協会の、総会、贈呈式、懇親会でした。
総会の前にも、会議と交流会がありました。
一年で一番長い日は、無事に、にぎやかに楽しく終了しました。
                2016 懇親会


深夜帰宅したら、おお、印刷したてのわたしの著書がどんと届いてました。
『知里幸恵物語 アイヌの「物語」を命がけで伝えた人』
PHP研究所からです。

 幸恵


「知里幸恵」は大正時代、アイヌ人として初めて、
アイヌの詩物語「ユカ」を日本語に訳した女性です。
「銀のしずく降る降るまわりに……」、聞いたことありますでしょうか?
それが、知里幸恵が訳したカムイユカ「梟の神の自ら歌った謡」の出だしの詩句です。
 幸恵の生涯を追っているあいだは、
心が震えるような喜びと悲しみに浸れたひと時でした。
でも、アイヌの歴史や文化についての記述は難しくて、
いやもう、編集者さんや監修協力の先生に、
めっちゃご苦労をおかけしました。
はひ~、なんとか出版にこぎつけました~。
それにしても、あの高名な金田一京助博士が、
「語学の天才」と絶賛したのが、知里幸恵さん。
その才媛のことを、わたしなんかが書いちゃっていいのだろうか・・・?(今さらなにいうか)

勉強のために、アイヌのお料理教室にも行ったこともあります。
鹿肉の煮込みとか、イクラどっさりポテサラとか、
じゅるる~、そりゃもう、おいしかった!



偉人伝、変人伝

  1. 2016/03/13(日) 11:52:02_
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伝記の本が出版になった。
国松俊英先生の編・著による、「みんなに贈りたい伝記」PHP研究所。
本編30名、巻末コラム30名の「世界を変えた人々」が登場している。

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わたしが担当したのは、レオナルド・ダ・ヴィンチ、モーツァルト、
マリー・キュリー、二宮金次郎。
どの人物についても、調べていくと、へえ~~!という驚きが見つかる。

レオナルドって、古今東西から天才と認められているのに、
残した絵画はたった十五作!
モーツァルトって、天から音楽が降りてきたのを
らくらくと書き留めるようなイメージ、でも実はものすごい勉強家!
二宮金次郎って薪を背負って山道を歩きながら
本を読んでいたわけではない!
(ときどき本を取り出して目を走らせ、そらんじていた程度か?)
マリー・キュリーって地味~で研究ひとすじの人、でもスポーツ好きで車の運転もしていた!

このなかで、太鼓判の「いい人」は、二宮金次郎とマリー・キュリーだ。
どちらも驕ることのない努力家。
レオナルドはイケメンで、オタク気質ながらチャラ男の部分があったかも。
そして、モーツァルトは変人だ。
彼のセリフには、ちょこちょこ「あはは~」とかいれて、ちょいアホっぽい雰囲気を出してみた。
変人を書くのって、あはは~、楽しいな~。

りっぱな人の「偉人伝」もいいけれど、
「変人伝」っていうのも、いいんでない? 


「児童文芸」新連載スタート、わわわ、緊張してます

  1. 2016/02/01(月) 20:42:19_
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「児童文芸」で、連載の創作物語を書かせていただいています。
今日発売の2、3月号から1年間、6回です。

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イラストは、山田花菜さん。題字デザインは、吉成誠さん。
「非時香菓 時じくの香の木の実」という、ヘンな名前の物語です。
内容も、たぶんヘンだと思います(おいおい)。

「非時香菓」は古事記の一節に出てくる、由緒正しき木の実。
えらい大きくて重たいものを取りこんでしまったものよ。
うおー、ばりんばりん緊張しています。

さて、前半の舞台は山梨県の山奥。父の故郷です。
父は六五歳の若さで亡くなりました。
そのころ、わたしはまだ子育てに追われていて、
何も書いていませんでした。
もし父が生きていたら、故郷のイメージで物語を書いたことを
喜んでくれるかな?

父の故郷の方言は、ちょっと面白い響きです。
「〇〇〇ずら」という語尾が、静岡などにありますが、
それがこの山村では「〇〇〇るら」になるのです。
父の兄弟姉妹もすでに亡く、従兄弟たちはほぼ標準語。
こんな方言も、だんだん消えていってしまうのでしょうね。
惜しくて、作中の会話に使いました。
なかなかいい感じるらよ~。

数年前に父の故郷を訪問したときに映した、
本栖湖周辺から見た4月の富士山。

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静岡側から見るのと、やっぱりちょっと違うかな。



戦争体験の物語に織り込んだこと

  1. 2015/09/13(日) 17:01:35_
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昨日、初めてデモに参加してきた。
もちろん「安保法案反対」のデモだ。

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初心者としては、信号停止中のバスの窓から、
客のとぎれた商店の入り口から、横断歩道から、
手を振って声援してくれる人が、少なからずいてくれるのがうれしい。

さて、雑誌「やくしん」で、この一年かかわってきたノンフィクション物語
「未来に伝えたい戦争体験」、わたしの担当分が終了した。

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深山さくらちゃん、光丘真理ちゃんの3人で、
4回ずつ、一年間の連載だ。
わたしは、「十五歳の予科練生」のほか、
沖縄戦を舞台に「やんばるで飢えと戦った日々」「ガマにかくれた八十日」、
それから「レイテ戦を生きのびて」を執筆した。
レイテ戦は、有名な大敗北のレイテ沖海戦ではなく、
レイテ島の地上戦に出兵させられた元兵士の話だ。
藤本四郎先生が、毎回すばらしい絵をつけてくださった。

いやはや、どれも想像以上に過酷だった。
沖縄戦やレイテ島地上戦は、世界の戦争史上でも、もっとも悲惨といえるだろう。

ノンフィクションだから、具体的な実体験を元に
体験者の思いを最大限汲みあげて構成するのはもちろんだが、
文章量の少ない物語の場合、どのエピソードを取り上げるかは、
執筆者が編集者さんと相談のうえ、決めることになる。

わたしはどの回も、軍は、国は「名もなき人を守らず、使い捨てにする」
「都合のいい情報しか伝えない」ということを織り込んだ。
織り込まずにはいられなかった。

国によって真実の報道をねじまげられたあげくの
あの戦争被害だもの。

70年後の今、またこんな胸がチリチリするような不安を
感じなくてはならないとは。
屁理屈に惑わされないよう、
この現代の情報の大海を泳ぎたいものだ。



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プロフィール

金G亀美

Author:金G亀美
かなじ・なおみ 児童書作家 埼玉県在住。
主な著書に『さらば、猫の手』(岩崎書店)『マタギに育てられたクマ』(佼成出版社)『ミクロ家出の夜に』(国土社)『花粉症のない未来のために』『子リスのカリンとキッコ』(佼成出版社)『知里幸恵物語』(PHP研究所)『私が今日も、泳ぐ理由 パラスイマー一ノ瀬メイ』(学研プラス)など。
日本児童文芸家協会会員 
童話サークル「かざぐるま」会員
よみうりカルチャー・大宮教室
「童話を書いて楽しもう」講師
イラスト:なかむらしんいちろう

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