金亀苑 金治直美ブログ

児童書を追いかける日々

キメラの一大事

  1. 2015/06/27(土) 18:18:30_
  2. リアル亀
  3. _ tb:0
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愛亀キメラ嬢の具合が悪い。
産婦人科系の体調不良だ。

キメラは毎年、5月末から6月いっぱいぐらいにかけて、
2,3回、5、6個ずつ卵を産む(無精卵)。
それが今年は一個も産んでいない。
まあ、23歳という高齢だから卵は打ち止めか――と様子を見ていたが、
食欲もない。
食欲がないなら、やっぱり産卵前なのかな。
毎年、甲羅内が卵でいっぱいになって
1か月くらい食べられなくなるのは通常のことだ。
しかし、今年は「産まない、食べない」がもう二か月近く続いている。
さすがに心配になり、「卵詰まり」かと思い当たる。
キメラの左右の後足の付け根をさぐってみると、
あるある! はっきりと卵とわかるふくらみにふれる。

卵詰まりといえば、最高傑作ファンタジー「獣の奏者」(上橋菜穂子・著)だ。
主人公・エリンの母が飼育係を務めていた「闘蛇」が、
卵詰まりで死んでしまう。その咎を負い、母は……。
(これ以上書くとネタバレ)

                   エリン



えらいこっちゃ! 電車を乗り継いで、
爬虫類を見てくれる都内の動物病院へ。
レントゲンを撮ってもらうと、なんと13個もの卵がびっしり、
甲羅の内側にパンパンに詰まっていた。
「子宮収縮剤を注射しましょう」
人間でいえば、陣痛促進剤だな。

注射してもらって3時間、卵が出た。
さすが、医学の進歩はすごい。
しかし、出たのは12個。残り1個が出てこない。
再びレントゲンを見ると、未成熟で通常の半分もない卵だ。
小さいからといって、放っておけるものでもなく、
やはり出してやらないといけない。
そうしないと体内で腐ってしまうこともあるそうだ。

数時間後に出てくることもある、というので、
ひとまず家に連れ帰る。
「一個残っているとはいえ、さっぱりしたでしょー?
もうごはん、食べられるよね?」
例年だと、卵を産んだあとは、狂ったようにバカ喰いするのだ。

ところが、食べてくれない!
それから5日。
卵はまだ出てこないうえ、食欲もない。2口3口しか食べないの。
「困ったねえ、もう一回、お医者さん行かなくちゃね」
キメラは、力なくうなずいた(と見えた)。

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さて、20センチを越えた亀を箱に入れての電車旅、
まだまだ続きそうです。

動物病院の診察券って、なんかかわいい。

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悲しい雄亀のサガ

  1. 2015/04/20(月) 20:35:18_
  2. リアル亀
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  4. _ comment:0
亀の季節がやってきた。

うちの三匹の亀は、動物園のように、
運動場と寝室、二つの居住スペースを持っている。
そのどちらも、一匹ずつの「個室」だ。う~~む、贅沢。
我が家の人間よりも、恵まれているぞ。
朝、室内の個別の水槽(寝室)でごはんをあげたあと、
ベランダの大きな水槽に移す。
夜、ベランダから室内水槽へ戻して、オヤスミナサイ。

入れたり出したり、けっこうな手間だし、水替えもかなりの労力がかかる。
でも、20センチを越えた亀を
室内の水槽に一日じゅう入れておくのは、かわいそうだから、がんばるしかない。

11月から3月までの「亀閑期」は、エサを食べず、動きもにぶいので、
寒い屋外には出さず、室内の水槽のまま春を待つ。

ベランダの水槽は、手作りだ。ホームセンターで板を買ってきて、
壁というか、ワクを作り、防災用の厚手のブルーシートをはって、水を入れたものだ。
板で三つに仕切った集合住宅。
      
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ほんとうは個室にしたくないんだけど~。
三匹が仲良く、積み重なったり寄りかかったりして、
甲羅干ししているところが見たいんだけど~。
残念ながら、実はこの三匹、仲が悪い。
まず、オス同士が最悪だ。いっしょにしておくと、100%ケンカになり、
噛みつき合いが始まる。
では、メスのキメラ嬢と男子ならいいかというと、やはりダメ。
男子のガメラもミニラも、キメラを追い回す。どうやら、交尾をせまっているようだ。
……悲しい男のサガ?
ところが、キメラは男嫌い。オスが近づくと、前足で払いのける。
あまりしつこいと、噛む。
噛まれたオスは、ときどき逆ギレして、キメラを噛み返す。
つまり、どう組み合わせても、流血の大惨事は必至なのだ。

亀はのんびり、平和的友好的――と思っていたアナタ、
イメージ壊してすんません。
そう、亀はけっこう動きが早いし、
カミツキガメでなくても、そこそこ好戦的なのですよ。

            2009,7+001_convert_20150420202330

 おや、頭はどこ? 甲羅からにゅっと突き出ているのは、後ろ足。
頭は画面の下のほう。ちょっと引っ込めてます。
珍しいポーズでひなたぼっこ。

亀閑期 突入

  1. 2014/11/09(日) 16:36:14_
  2. リアル亀
  3. _ tb:1
  4. _ comment:2
亀たち、いよいよエサを食べなくなった。亀閑期に入ったのだ。
毎日の水換えから解放されるのは、正直いってらくちんだ。

日常食の配合飼料「カメプロス」はもちろん、
好物の糸ミミズも、ここ数日一口も食べなくなった。
ピンセットで口の近くに持っていくと、
手で払いのけて「いらんわー」。ハイ、そうですか……。
というわけで、11月のこの時期に、「亀閑期宣言」となる。
もっとも、男子のガメラとミニラはすでに10月始めから食べなくて、
女子のキメラだけが、ひとり黙々と食べ続けていたのだが。
女子の食欲はすごい。
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                                   食いしんぼのキメラ嬢

といっても、キメラは産卵期の5月には、一か月間くらい食が細くなるので、
その分この秋の一か月で帳尻を合わせているのかもね。

よく「冬眠するのですか」と質問される。
うちは、冬眠させずに、家の中の水槽で春を待つ。
自然の野亀は、池などの水辺で枯れ草や枯葉にくるまって
春まで仮死状態となる。
ペットの場合は、屋外の水槽のなかでそのまま眠らせたり、
植木鉢などに枯れ草にくるんだ亀を収め、
縁の下などに入れておいたりするらしい。

しかし、実のところ、冬眠はたいへん危険だ。
なんたって仮死状態だもの、そのまま逝ってしまうこともある。
自然冬眠でも、人口冬眠でも、1割程度は目覚めないままらしい。
「さむいさむい ふゆがきました。
かめさんたちは みんな、はるまでぐっすりねむっています」
な~んて、のどかなものではない。
変温動物たちは、命がけで眠っているのだ。

うちのコたちは、三月上旬までいっさいエサを食べずに、
ふつうにごとごと動いている。
なんという生命力! 
霊獣四神の一つの「玄武」とされたり、
「亀は万年」とされたりするのもうなずける。

でも、やっぱりやせますよ。
二月にもなると、足や首がぐっと細くなってくる。
「おい、だいじょうぶかい? 生きていられるかい?」と、
はらはらしながら暖かくなるのを待つ。

さて、今期も無事に春を迎えますように。

わたしの亀コレクションから。
先日いただいた翡翠の亀。うれしい~。家宝じゃわ。
                DSCF6029_convert_20141109161422.jpg 
縁起モノですね。我が家の守り神になっていただきます。

こちらは、食玩やガチャポンでゲットしたものです。
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マタマタという熱帯のカメ ゼンマイ仕掛けで歩きます

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セマルハコガメ、ちょっとマンガっぽいつくりです。

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                                 ストラップつきのクサガメ



亀秋です

  1. 2014/09/04(木) 17:30:44_
  2. リアル亀
  3. _ tb:0
  4. _ comment:0
さて、亀秋となりました。きしゅうと読みます。
歳時記にも載ってますよ。

というのは嘘でして、我が家の造語です。
秋になり亀たちの食が細くなったころをいいます。

よく「エサはなにを与えているのですか?」と質問されます。
与えるのはペットショップで購入したカメフードです。
主食として「カメプロス」という配合飼料を与え、
これをきれいに食べたら、デザートタイム。
「糸ミミズ」と、「カメのごちそうパン」という、
乾燥エビ入りの麩のようなものをやっています。
  
      DSCF5881+(640x480)_convert_20140819153238.jpg


女子・キメラと男子・ガメラは糸ミミズが一番好き。(写真はガメラ)
         DSCF5901_convert_20140904172057.jpg

一番若い男子・ミニラはごちそうパンが好みです。
さすが若者、新しもの好きのようで。
 
さて、一年間にどのくらいのエサ代がかかっているのか、
計算してみました。三匹で一万円ほどという数字でした。
この数字は大きいのか小さいのか? よくわかりません。

キメラは、一番の向こう見ずです。                           
10数年前、知らないあいだにベランダの水槽から脱出、
三階から転落し、行方不明になったことがあります。
近所じゅうに「迷子亀」の張り紙をし、
警察にも「遺失物」として届出をし、
毎日探し歩きました。
なんと、10日後に近所の方が見つけてくださり、
無事に帰還しました。手足、しっぽの皮膚がはがれてぼろぼろ、
左前足は捻挫し、ツメが1本無くなっていましたが、
回復しました。
三階の高さから落ちたあげくに10日間さまよっていたのですから、
助かったのは奇跡ですね。
張り紙に「見つけてくださった方に謝礼さしあげます」と記載していたので、
その方に近所のショッピングセンターのギフト券をさしあげました。
すると翌日、「亀さんが家に帰れたお祝いです」と、
そっくり丸ごと渡してくださったという、すてきな思い出もあります。

この脱走と保護の顛末を短いノンフィクションとしてまとめましたら、
学研の「読み物特集号・話のびっくり箱」に掲載していただけました。
その後ポプラ社のオムニバス「トキとつきあった127日間」にも
集録されましたので、
キメラは数年分のエサ代を我が身で稼いだ、というわけです。

亀たちは、あと二か月もしたら、完全にエサを食べなくなり、
毎日の水替えから解放される「亀閑期」(かめかんき)となります。
歳時記にも載ってますよ。嘘ですが。




産卵、そして亀の個性

  1. 2014/07/08(火) 21:52:06_
  2. リアル亀
  3. _ tb:1
  4. _ comment:0
  またまた、キメラ嬢が産卵した。今年二回目。
  
              14-06-26_001+(640x480)_convert_20140708213710.jpg

    高齢産卵で、これだけたくさんの卵を産むのは珍しい。
    数日前から、ゴハンを食べなくなったなと思っていたら、
    やっぱり産卵だった。

    亀は子育てしないから、卵は産みっぱなしだ。
    卵を見つけたら、できるだけ早く取り除かないと、
    蹴っころがしたり踏みつぶしたりで、ほぼ壊滅状態となる。
    あとの水槽の掃除が、めっちゃたいへんだ。
    これは、キメラちゃんだけだろうか。つまり、ガサツ? 
    ほかのメス亀は、踏まないよう気をつけたりするのだろうか。

    亀にも個性はある。
    三匹中ただ一匹のメスのキメラは、一番好奇心旺盛で、水槽から脱出したがる。
    一番なついているのも、彼女だ。なんせ、呼べば振り向くのだから(犬猫飼っている人、笑ったでしょ)
    オスのうち、年上のガメラは、フンの量は特に多くはないのに、
    なぜか一番水槽の水を汚す。そのため、甲羅がすぐぬるぬるしてくる。
    年下のミニラは、顔がかわいい。ね?
    ほかの二匹が大好きなイトミミズを、あまり食べない。

           DSCF5786+(640x480)_convert_20140708213921.jpg

    亀がたくさん生息している池では、中州で何匹も何十匹の積み重なって
    日向ぼっこなどしている。
    あれは仲間の体の上に乗っている自覚ってあるのかなあ、石の上にいるのもいっしょかな、
    と昔は亀の知恵を疑問視していた。
    けれども、今ならわかる。もちろん個体を識別でき、相性の良し悪しもある。
    ガメラとミニラは顔を合わせればケンカになるし、ガメラはミニラのほうが好きらしい。

    同じ種類の動物で、いっしょに生育したとする。
    狩りのうまいヘタや身体能力ではなく、嗜好や相性や性格に差が出るのは、
    どんな種族から上だろう。爬虫類からだろうか。それとも両性類か? 
    魚類はどう? 軟体動物はどうかな? 
    タコさんAはお調子者、タコさんBは石橋を叩いて渡る派とか、ありえる? 
    それではメルヘンの世界か? 

    そう、動物を擬人化するのは童話の醍醐味だ。
    あんまり生物学的な正確さは、求めないほうがいいかもね。



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プロフィール

金G亀美

Author:金G亀美
かなじ・なおみ 児童書作家 埼玉県在住。
主な著書に『さらば、猫の手』(岩崎書店)『マタギに育てられたクマ』(佼成出版社)『ミクロ家出の夜に』(国土社)『花粉症のない未来のために』『子リスのカリンとキッコ』(佼成出版社)『知里幸恵物語』(PHP研究所)『私が今日も、泳ぐ理由 パラスイマー一ノ瀬メイ』(学研プラス)など。
日本児童文芸家協会会員 
童話サークル「かざぐるま」会員
よみうりカルチャー・大宮教室
「童話を書いて楽しもう」講師
イラスト:なかむらしんいちろう

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