金亀苑 金治直美ブログ

児童書を追いかける日々

八百屋さん一軒支えられないなんて……

  1. 2015/02/21(土) 22:04:36_
  2. 金亀のひとりごと
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このところ、毎日ひっそりと悲しい。
20年ものあいだ、我が家の食卓を支えてくれていた
有機野菜と自然食品のお店が、今月末で閉店するのだ。
「ポラン広場」の店、「七つ森」という。

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野菜や牛乳や加工食品、どれをとっても
間違いなくおいしい。
宮沢賢治の童話から採った店名も素敵だ。
店に並ぶぴんぴんのセロリやぱんぱんの茄子に誘惑され、
ごっそり買って帰ると、
「よっしゃ! 作るぞ~! 喰らうぞ~!」という気になったものだ。
うちの家族の体の一割二割は、確実に七つ森の食品で創られている。

経営は、やはりたいへんだったそうだ
割高な有機野菜を買う人が、予想以上に減ってきたらしい。
いや、割高じゃないんですよ? 高めではあるけれど、
過食部分が多い。セロリの葉っぱやブロッコリの芯も食べられる。
それに、有機農家さんと契約して作付けしてもらうため、
収穫量による価格の変動がなく、市価のほうが高いときも多い。

かつてわたしは、都内の児童書専門店でバイトをしていた。
小さなカフェを併設しており、
わたしは「七つ森」の野菜を使って、ランチのお惣菜を作っていた。
その児童書店「ピッピ」も、すでに無い。
閉店するとき、常連さんたちもスタッフも、いっしょに悲しんだ。
ある常連さんが、
「小さな書店一軒、支えられないなんて……」と嘆いてくれた。
そんなふうに感じてくださったことがうれしかった。

「七つ森」の閉店で、わたしも自分の無力さが悲しい。
小さな有機八百屋さん一軒支えられない、今の日本の状況が悲しい。
戦争も原発もなくなり、田んぼ畑はみんな有機農法になり、
食料自給率が上がるという、
わたしの未来予測がことごとく外れていくのが悲しい。
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プロフィール

金G亀美

Author:金G亀美
かなじ・なおみ 児童書作家 埼玉県在住。
主な著書に『さらば、猫の手』(岩崎書店)『マタギに育てられたクマ』(佼成出版社)『ミクロ家出の夜に』(国土社)『花粉症のない未来のために』『子リスのカリンとキッコ』(佼成出版社)『知里幸恵物語』(PHP研究所)『私が今日も、泳ぐ理由 パラスイマー一ノ瀬メイ』(学研プラス)など。
日本児童文芸家協会会員 
童話サークル「かざぐるま」会員
よみうりカルチャー・大宮教室
「童話を書いて楽しもう」講師
イラスト:なかむらしんいちろう

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