金亀苑 金治直美ブログ

児童書を追いかける日々

『子どもは毎日幸せにしたらなアカン』

  1. 2015/02/08(日) 20:02:00_
  2. あんな本、こんな本、どんな本?
  3. _ tb:0
  4. _ comment:0
あの日から一週間。
ジャーナリストの後藤健二さんが、
ISILに殺害された衝撃に、
この冬の寒さとあいまって、
文字どおり背筋が凍るようでした。

後藤さんの最期の映像の、
まっすぐなまなざしが、目に焼きついています。

みなさまご存知のとおり、
後藤さんは、難民となった子どもたちの日常を、
苦しみやささやかな希望を、世界中に発信されていました。
どんな地域でもどんな時代でも、
子どもは笑い、泣き、遊び、けんかをします。
日本でも戦地でも、どんな目の色肌の色でも、
子どもの涙の塩辛さと笑顔の輝きはいっしょ。
かけがえのない、地球の子どもたちです。

児童書作家や絵本作家も、それを伝えるのが大きな使命でしょう。

こんな本を思い出しました。
『クロティの秘密の日記』パトリシア・C. マキサック著 くもん出版

          クロティ

アメリカ南部、黒人奴隷の少女クロティの日々の思いと運命をたどります。
過酷な人生のなかにある、普遍的ともいえる「普通の女の子」の感性に、
はっとさせられます。

『つきごはん』 計良ふき子・作 飯野和好・絵 佼成出版社

       つきごはん

         
おとうちゃんを亡くした女の子・ちわこの、日々の暮らしが、
昭和の農村を舞台に味わい深く語られています。
生きること死んでいくことの重みが、
炊き立てのごはんの湯気と匂いとともに、
しんしんと胸に積もってきます。

『大阪ハムレット(1~4)』森下 裕美・著 双葉社

    大阪

大阪を舞台に描く人間模様。
子どもの喜びや悩み、悲しみもていねいに描き出しています。
たとえば、第二巻の第6話。
お母ちゃんに去られお父ちゃんも出て行き、
おじいちゃん(大叔父)と暮らす女の子、よしのが、
おじいちゃんに問いかけます。
「クズとクズの間にできたコはやっぱりクズか?」
号泣するおじいちゃん。
「子どもは毎日幸せにしたらなアカンのに」

このセリフ、刺さりました。
どの時代に、どこで暮らそうと、
子どもは幸せに育ってほしい。
それが、全人類の共通の願いになりますように。

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プロフィール

金G亀美

Author:金G亀美
かなじ・なおみ 児童書作家 埼玉県在住。
主な著書に『さらば、猫の手』(岩崎書店)『マタギに育てられたクマ』(佼成出版社)『ミクロ家出の夜に』(国土社)『花粉症のない未来のために』『子リスのカリンとキッコ』(佼成出版社)『知里幸恵物語』(PHP研究所)『私が今日も、泳ぐ理由 パラスイマー一ノ瀬メイ』(学研プラス)など。
日本児童文芸家協会会員 
童話サークル「かざぐるま」会員
よみうりカルチャー・大宮教室
「童話を書いて楽しもう」講師
イラスト:なかむらしんいちろう

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