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金亀苑 金治直美ブログ

児童書を追いかける日々

文章から響く音楽

  1. 2020/12/20(日) 16:13:08_
  2. あんな本、こんな本、どんな本?
  3. _ tb:0
  4. _ comment:0
クリスマスが近づくと、キリスト教信者ではないけれど、
レクイエムやグレゴリオ聖歌が聞きたくなる。
レクイエムの中で一番好きなのはフォーレ作曲のもの。
荒地に迷い込んで、神の国をすぐそばに感じるような、
ふしぎな世界に連れて行ってくれる。
「キリエ」や「ピエ・イエス」いいなあ!

音楽を、文章で表現するのは、当然ながら難しい。
楽器の音色や、アンサンブルやオーケストラの和音を、文
章ではどう表すかは、作者の腕のみせどころ。
マンガだったら、楽器や演奏者の姿をうまく描けば、
音色となって聞こえてくることもあるのだけど。
(やっぱり『のだめカンタービレ』の画力はすごい。
交響曲が誌面から立ち上がってくる。
いや、画力の問題だけではなく、音楽への理解力かな)

今年読んだ、音楽が聞こえてきた物語をご紹介。
『その声は、長い旅をした』中澤晶子・著
 ささめやゆき・絵 国土社

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少年合唱団のメンバーである開、
衝撃的な声の持ち主、新入団員・翔平。
この二人の耳に、謎の美声が聞こえてくる。
その声の持ち主は、1500年代後半に、「天正少年使節」として
命がけで海を渡ったコタロウという少年だった。
音楽の力は時代を越える。そのことを、
美しく強く、あこがれをいざなって感じさせてくれる物語。
読んでいる間、わたしはたしかに天正時代を生きることができた。


『アドリブ』佐藤まどか・著 

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イタリアの小さな町に暮らす少年、ユージは
フルートと出会い、音楽院に入学。
しかし、 当然ながらクラシック音楽界はきびしく、
プロになれるのはひと握り。
音楽とどうむきあったらいいのか、見失いそうになるユージだったが・・・。
著者はイタリア在住の作家さん。そのせいか、フルートの音色はもちろん、
トスカーナの街並みやざわめきまで感じ取れる一冊。

やっぱり音楽はいいなあ! 
クラシックファンのわたしは、どっぷり浸ることができた。
気持ちよく「誌上音楽」に酔ったあとは、さあ、お掃除だ、年賀状書きだ。
こういうときのBGMは、へへ、「ジュリー」です。


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プロフィール

金G亀美

Author:金G亀美
イラスト:大塩七華
かなじ・なおみ 児童書作家 埼玉県在住。
主な著書に『さらば、猫の手』(岩崎書店)
『マタギに育てられたクマ』(佼成出版社)
『ミクロ家出の夜に』(国土社)
『花粉症のない未来のために』
『子リスのカリンとキッコ』(佼成出版社)
『知里幸恵物語』(PHP研究所)
『私が今日も、泳ぐ理由 パラスイマー一ノ瀬メイ』
(学研プラス)
『となりの猫又ジュリ』(国土社)
『クレオパトラ』『マイヤ・プリセツカヤ』(学研プラス)
『読む喜びをすべての人に 
日本点字図書館を創った本間一夫』
(佼成出版社)など。
日本児童文芸家協会会員 
童話サークル「かざぐるま」会員

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