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金亀苑 金治直美ブログ

児童書を追いかける日々

『アコㇿコタン』出版お祝い会 

  1. 2019/12/08(日) 17:06:12_
  2. あんな本、こんな本、どんな本?
  3. _ tb:0
  4. _ comment:0
昨日は、楽しい日でした。
成田英敏先生の『アコㇿコタン』(双葉社)出版のお祝い会です。

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編集長さんはじめ、成田先生のマンガのお仲間による会なのですが、
共通の知人に無理をいって参加させていただきました。
成田先生のアイヌ語講座のお弟子さん、Hさんもいっしょ。
会場は、これ以上にふさわしい場所はない!という、
新大久保のアイヌ料理店「ハルコロ」。
ハルコロは、「食べものの困らない」という意味のアイヌ語です。
語感、かわいいでしょ。

このお店では、アイヌの伝統料理とともに、北海道料理も食べられます。
    鮭のルイベ
            DSC_0763.jpg
 鮭の白子の揚げ物 
   DSC_0764.jpg

鹿肉100%ハンバーグ 
         DSC_0765.jpg

アイヌの伝統食材のキトピロ(行者ニンニク)の醤油漬けやお浸し、
すごくおいしかった! でも写真を撮るの忘れた・・・。

この本を改めて読み返すと、構成もすごく巧みであることに気づかされます。
プロローグは現代の子どもたち。
アイヌ文化に触れたことのない読者でも、
すんなりと物語に入っていけるように、とのことでしょう。
第1話から第16話で、アイヌの小さな集落の日々の暮らしを描いています。
登場人物のなかには、アイヌの村で育った和人の女性もいるんですよ。
そう、和人が何らかの事情で育てられなくなった子どもを、
アイヌの村が引き受けて我が子として育てるということは、
珍しいことではなかったようです。
そして、エピローグでは再び現代の若者たちを主人公として
いまだ続く差別問題を描き、「アイヌの今」に無理なく思いを重ねることができます。

ラストシーン、アイヌの血を引く大学生シノちゃんの、
「イタカンロー」(アイヌ語での弁論大会)の一節です。

はるかな昔から―― 
敬愛すべき 私たちの祖先が ここで生まれ 
ここで亡くなり・・・
(中略)
豊かに 暮らしていた
私たちの里に 私たちの大地に 
今 わたしたちもまた 
ここにいます

そう、「ここにいます」。
この素敵な文化の継承者が、ここにいます。

わたしは、あまりに力不足で継承者にはなりえませんが――
この『アコㇿコタン』が、たくさんのたくさんの人に届くことを、
願い、祈っています。


サイン、いただいちゃった! わーい。

     DSC_0770.jpg


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プロフィール

金G亀美

Author:金G亀美
イラスト:大塩七華
かなじ・なおみ 児童書作家 埼玉県在住。
主な著書に『さらば、猫の手』(岩崎書店)『マタギに育てられたクマ』(佼成出版社)『ミクロ家出の夜に』(国土社)『花粉症のない未来のために』『子リスのカリンとキッコ』(佼成出版社)『知里幸恵物語』(PHP研究所)『私が今日も、泳ぐ理由 パラスイマー一ノ瀬メイ』(学研プラス)『となりの猫又ジュリ』(国土社)『クレオパトラ』『マイヤ・プリセツカヤ』(学研プラス)『読む喜びをすべての人に 日本点字図書館を創った本間一夫』(佼成出版社)など。
日本児童文芸家協会会員 
童話サークル「かざぐるま」会員
よみうりカルチャー・大宮教室
「童話を書いて楽しもう」講師

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