金亀苑 金治直美ブログ

児童書を追いかける日々

元カレに会いに

  1. 2014/08/30(土) 13:23:27_
  2. あんな本、こんな本、どんな本?
  3. _ tb:0
  4. _ comment:0
 元カレの「絵」を見かけると、胸の奥が今もキュンとします。
そのカレの美術展が練馬区で開催されている知り、
いそいそと出かけてきました。
カレとの出会いは、10代のころ。
この美術展で、あのころのカレへの思いを
確かめようと思いました。

……で、出かけた先は「あしたのジョー、の時代展」です。
http://www.city.nerima.tokyo.jp/manabu/bunka/museum/tenrankai/joe2014.html

DSCF5890_convert_20140830122320.jpg



美術展は、マンガ連載時の昭和四十年代に活躍した芸術家たちの軌跡を、
「あしたのジョー」をキーワードに振り返るというもの。

わたしはその芸術家たち(土方巽や秋山祐徳太子)を知りません。
社会としてのあの時代、という感覚もありません。
ただ、ジョーに恋していただけ。
わたしにとっての「ジョーの時代」は、思春期とかぶっています。
めちゃくちゃで、自分でもわからんちんになっていた自分の内面を、
取り繕ったり整理したりするのに
エネルギーを使い果たしていました。
自分を嫌い、もてあましていたあの頃のはけ口が、
ジョーだったのかもしれません。

乏しい小遣いで、「あしたのジョー」単行本を
全巻買い揃えていましたが、
実家を離れるときに処分してしまいました。

                         無題

飽きたのでも思いが褪せたのでもなく、
カレの存在が、時代とともに古びていくのを見たくなかったのでしょう。

美術館には、ちばてつやさんの原画がたくさん展示されていました。
長いことマンガを読み返していなかったのに、
原画を一瞥しただけで、すらすらとシーンがよみがえったのには、驚くほど。
セリフも絵柄も、頭のなかにきっちりと保存されていました。
その絵やフキダシの余白のそこかしこに、
親とぶつかりまくっていた目つきの悪いぎすぎすした女の子が、
今も「ほっといてよ」と息巻いていました。

実は、わたしはデビュー時にペンネームを考えてました。
それが「矢吹明日実」(笑ってください……)
「あの頃」のめちゃめちゃな不安定な心と、
それに比例するように萌えた?二次元恋愛の感覚を、忘れないでいたい。
そんな思いで考えたペンネームでした。
結局は今も本名のままで、幻のペンネームに終わったのですが。

「あの頃」の思い、忘れてはいなかった……。
それを確認できた、ちょっと甘酸っぱい晩夏の一日でした。

「あしたのジョー、の時代展」チケット。
切り取り線からジョーのすがたを
切り離して立てるとこうなりました。わーい!

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プロフィール

金G亀美

Author:金G亀美
かなじ・なおみ 児童書作家 埼玉県在住。
主な著書に『さらば、猫の手』(岩崎書店)『マタギに育てられたクマ』(佼成出版社)『ミクロ家出の夜に』(国土社)『花粉症のない未来のために』『子リスのカリンとキッコ』(佼成出版社)『知里幸恵物語』(PHP研究所)『私が今日も、泳ぐ理由 パラスイマー一ノ瀬メイ』(学研プラス)など。
日本児童文芸家協会会員 
童話サークル「かざぐるま」会員
よみうりカルチャー・大宮教室
「童話を書いて楽しもう」講師
イラスト:なかむらしんいちろう

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