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金亀苑 金治直美ブログ

児童書を追いかける日々

2000体のおひなさまへのお願い

  1. 2019/03/03(日) 15:25:49_
  2. 金亀のひとりごと
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先週は、かわいいかわいいえむちゃんの初節句のもようを書いたけれど、
心にひっかかるものがあり、それがなかなか抜けない。
虐待され死んでしまった子どもたちのことだ。
このところ、胸がびりびりするような事件が続いている。
酷くて、新聞を正視できない。
かたや、立った歩いた笑ったと、愛のシャワーを浴びている幼子がいるというのに・・・。
なんや後ろめたいような気さえしてくる。

そんなときに、遅ればせながら「万引き家族」を観てきた。
是枝監督がじっとりと差し出してくるこの“家族”が、悲しくていとしくて、
今もどこかで泣いているかもしれない子どもたちのことを、
どうしても考えてしまう。

映画を見たのは、鴻巣。
鴻巣といえば、江戸時代から続く人形の町だ。
帰りがけに駅直結のショッピングモールをのぞいたら、
名物の「鴻巣びっくりひな祭り」が開催されていた。
“ひな人形で飾る日本一高いピラミッドひな壇”(31段高さ7m)というものだ。


DSC_0649.jpg

全国から寄せられたおひなさまが、2000体近く飾られている。

上からみると、こんな感じ。

DSC_0662.jpg


ひな人形は、厄災を引き受け、川に流される流しびなが起源だそうなので、
だれかに譲るのはよくない、と人形業界さんは提唱しているとか。
一人ワンセットずつ持ちなさい=買ってください、ってことかいな?
今のおひなさまは、流すことを前提に創られているわけではないんだから、
母から娘へ受け継がれていくのがNGって、おかしいよねえ。

おひなさまには願いと祈りがこめられている。
娘や孫娘に、すくすくと育ち幸せになってほしい。
そして、美しいものを美しいと感じてほしいという、
親やじいちゃんばあちゃんやたくさんの大人たちの思いが、
おひなさまの白い顔を内側から照らしている。
母から娘へ、また縁あるだれかにと受け継がれ、
長く愛されたらそれだけ、
願いと祈りは大きなエネルギーとなっていく、と思う。

たくさんのたくさんのおひなさまたちよ、
たくわえたそのエネルギーで、
世界じゅうの子どもたちをお守りください。

そう祈りながら、緋毛氈のピラミッドを見上げていた、早春の一日。

DSC_0652.jpg

わたしは小さいころから、お人形よりもお道具類のほうが好きだったな。
あ、フィギュア好きはそのころからだったのか。


我が家のおひなさま、2センチサイズ。一番小さいクリップよりも小さいだよ。

DSC_0599 - コピー
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プロフィール

金G亀美

Author:金G亀美
イラスト:大塩七華
かなじ・なおみ 児童書作家 埼玉県在住。
主な著書に『さらば、猫の手』(岩崎書店)『マタギに育てられたクマ』(佼成出版社)『ミクロ家出の夜に』(国土社)『花粉症のない未来のために』『子リスのカリンとキッコ』(佼成出版社)『知里幸恵物語』(PHP研究所)『私が今日も、泳ぐ理由 パラスイマー一ノ瀬メイ』(学研プラス)『となりの猫又ジュリ』(国土社)『クレオパトラ』『マイヤ・プリセツカヤ』(学研プラス)『読む喜びをすべての人に 日本点字図書館を創った本間一夫』(佼成出版社)など。
日本児童文芸家協会会員 
童話サークル「かざぐるま」会員
よみうりカルチャー・大宮教室
「童話を書いて楽しもう」講師

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