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金亀苑 金治直美ブログ

児童書を追いかける日々

選択縁

  1. 2019/02/03(日) 14:49:27_
  2. 金亀のひとりごと
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先日、ちょいとおもしろい飲み会に参加した。
ほとんど未知の人たちの集まりだ。

去年の夏にシベリアに旅行した。
シベリア鉄道のコンパートメントでいっしょになった女性二人組さんが、
海外旅行先で同じツアーになった人たちと、毎月飲み会を開催していて、
それに誘っていただいたのだ。
わたし、飲めない。海外旅行、そんなに行ってない。行く資格ナシ?
それでも、どこか胸がときめいて、
ホイホイと出席のメールを出し、夕暮れの電車で都心の居酒屋へ向かった。

この夜の参加者は、わたしを入れて七名。中高年ばかりだ。
みなさん、海外旅行の回数は、「何回かなあ? 数えきれない」という人ばかり。
「来月はアルジェリア」「わたしはハンガリー」と、ツワモノそろいだ。

仕事は、会社員、お琴の先生、考古学の先生、自営業と、さまざま。
家族や親戚でもご近所でもなく、幼馴染や昔の同僚でもなく、
ご仕事上のお付き合いのある人でもない。
でも、そんな「まっさらなご縁」が、なんだかうれしい。

地縁血縁や「社縁」は、選べない。
対して、こんな緩やかなご縁は、自分で選択していく「選択縁」というものだろう。
そこがおもしろい。選べるって、いい。

飲み会は楽しかった。旅行の話、仕事の話、食べ物の話。
「まっさらな選択縁」のおかげで、
長年付き合ってきた「自分自身」に、ちょっと新風を入れてもらえる気がした。

その二日後は、地元でやっている読書会。
テキストは、はからずも『あの家に暮らす四人の女』。
三浦しおん・作 野口奈緒子・画  中央公論社

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選択縁の物語としても読み取れる物語だ。
古びた洋館に住む、60代の母とアラフォーの娘。
そこに、たまたま親しくなった娘の友人が同居を始め、
さらに友人の会社の後輩が転がり込んできて・・・。
四人の女たちは、ほどよい距離感を保ちながら朝晩食事を共にし、
お花見をしたり、海水浴を計画したり。物騒な事件もある。
そんな日々の暮らしのなかで、縁あった人と、その縁を深めたり、断ち切ったりを、
おだやかに描く。

古いけれど、こんなコミックもあったな。
現代の事情とそぐわなところもあるけれど、しみじみしたいい物語だと思う。
『ルームメイツ』近藤ようこ・作 小学館

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還暦を迎えた同級生女性三人の同居生活を描く。
離婚希望の専業主婦、独身の元教師、元二号さんという、
バラバラな経歴の持ち主が、家族ってなに? 共に生きるってなに? 
と、問い直しながら幸せを探っていく。
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プロフィール

金G亀美

Author:金G亀美
イラスト:大塩七華
かなじ・なおみ 児童書作家 埼玉県在住。
主な著書に『さらば、猫の手』(岩崎書店)『マタギに育てられたクマ』(佼成出版社)『ミクロ家出の夜に』(国土社)『花粉症のない未来のために』『子リスのカリンとキッコ』(佼成出版社)『知里幸恵物語』(PHP研究所)『私が今日も、泳ぐ理由 パラスイマー一ノ瀬メイ』(学研プラス)『となりの猫又ジュリ』(国土社)『クレオパトラ』『マイヤ・プリセツカヤ』(学研プラス)など。
日本児童文芸家協会会員 
童話サークル「かざぐるま」会員
よみうりカルチャー・大宮教室
「童話を書いて楽しもう」講師

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