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金亀苑 金治直美ブログ

児童書を追いかける日々

シベリア紀行 その2  シベリア鉄道 ごっとんごっとん

  1. 2018/09/16(日) 11:59:38_
  2. 金亀のひとりごと
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あわわ、前回の更新から、なんと三週間も過ぎていた! 
けっしてサボっていたわけではなく、なにかとハードだったのですわ。

さて、シベリア旅行記②、いよいよシベリア鉄道だ。
長くなってしまったので、興味のある方だけ、どうぞ。

シベリア鉄道は、モスクワ と日本海岸のウラジオストク間9,289kmを、
約7日間をかけて走破する。
かつて、パリに遊学した与謝野鉄幹に会いに、晶子もこの鉄道で旅したそうだ。
宮本百合子、林芙美子も、走破した。
こんな本もあるよ。

 『女三人のシベリア鉄道』森まゆみ・著 集英社文庫
 
     シベ

われわれのツアーは、日中の8時間、
ウラン・ウデからバイカル湖近くのイルクーツクまで走るだけ。ま、ちょうどいいか。
朝7時にホテル出発、ウラン・ウデ駅へ。
駅舎は新しくきれいだが、お弁当やさんだのおみやげ屋さんだのは、見当たらない。
この国って、商売っ気が薄い。いやいや、日本がありすぎなんだろうな。

   ③ウラン・ウデ駅

この町は、ロシアのド真ん中からやや東寄りの町で、
南下すると、モンゴルの首都、ウランバートルに着く。
何年か前にモンゴルに行ったときに、ウランバートル郊外を、
ウラン・ウデからやってきたシベリア鉄道の支線が走っていたっけ。
うれしくて、夢中で手をふったなあ。

  ウラン・ウデ駅ホームにてウラン・ウデ駅 ホーム側

ホームで待っていると、列車がごっとんごっとん、やってきた。
30両編成、長い! そこに、われわれ日本人ツアー客用に二両接続され、32両編成だ。
二等車で、四人用のコンパートメントだった。

      ③シベリア鉄道

ウラン・ウデ駅を定刻の8時に出発。

 コンパートメント入口と通路
 ③二等車のコンパートメント入口

コンパートメントには、二段ベッドが二つあり、
下段の二つに四人で座って過ごす。

   ③コンパートメント内

眠かったら上段のベッドに上がることもできるが、まあ、昼間だし、やめといた。
  
 ③二段ベッド

それに、上段にあがるはしごがちっちゃくて、昇り降りはかなりコワそう。
荷物はすべて、コンパートメント内に運び込んだけれど、
小さめのスーツケースにしたおかげで、
日中の数時間過ごすには問題のない広さだった。

列車はごっとんごっとん、走る。
山を遠景に、うねうねとした緑あふれる丘が広がる景色だ。

   2012 094

      ③車窓から
                    

美しいんだけどね・・・。実をいえば、この景色、わたしが望んでいたのと、ちょっと違う。
わたしゃ、真っ平らな地平線が見たかったのよ~~。
同室のお仲間が、「あっ、あっちのほうが真っ平よ!」と
通路側の窓を教えてくれる。
通路に出てみると、ほんとだ! 
こっちの窓の外は山や丘がなく、ときどき森林がとぎれて平らな地平線が見える。
やったー!
でもねー、電線・電柱はずっと線路といっしょにのびている。
うっとうしいなあ・・・。あほか、電車やから当たり前やん。

    ③地平線

現れては消える地平線ウオッチングをしながら、
あらかじめ決めていた歌を、小声で熱唱する。走行音で周りには聞こえないはず。
「みーどり もーえる 草原をこえーてーーー」
「ああかいサーラあファン、ぬううてみーてーもー」
ロシアの歌、「ポールシカ・ポーレ」と「赤いサラファン」だ。
えへ、満足。

同室の三人は中高年女性で、気持ちのいい人ばかり。
オバチャン同士の会話は、否が応でもはずみまくる。いやー、楽しかったわ。
でもねー。ツアーだから、ロジア人と同室になる期待はしていなかったが、
無愛想な日本人男性一人旅や、
イヤな感じの夫婦づれといっしょになっても、よかったかも。
そしたら、じっと黙って延々と続く丘陵地帯をあきるほどながめ、
本を読んだり居眠りしたり妄想したり、一人旅のように過ごせたろうな。
・・・と贅沢なことを考えてしまった。

昼食は、ホテルで渡されたお弁当。
トーストサンド(ハムやローストビーフ)、
ワッフル、ベリーのジャム、バナナ。インスタントコーヒーもあったかな。
サンドイッチは、見た目よりおいしい。

サントドイッチ、一切れ食べちゃってから撮影。
  ③お弁当

添乗員さんからは、ウオッカ少々と、インスタント味噌汁、
日本茶のティパック、紙コップなどの差し入れがあり、ありがたい。
ウオッカは、同室の人に飲んでもらったけどね。
え? お湯はどうするの? と思われた方、安心してください。
サモワールという給湯器があり、
熱ーいお湯はいつでも自由にもらえる。
カップ麺など持ち込んだら、おいしかったろうな。
給湯器は、蛇口を回せばいいだけなのだが、実はちょっと怖かった。
持参の携帯ポットにお湯を入れたのだが、
携帯ポットの細い口では、列車が揺れたときに手にお湯がかかりそうなのだ。
取っ手付きのもののほうが安全だ。
そういえば、でっかい取っ手のついた頑丈な耐熱グラスが借りられるようだったが、
頼めばよかったわ。

列車は、ごっとんごっとん、走る。
四人用のコンパートメントは、なかなか快適。
さて、ほかの車両はどんなのだろう? 一等は、三等は、食堂車は?
食堂車は、営業していないことが多いそうだけど。
よし、探検しにいこう。
デッキに出て隣の車両に行ってみた。
おお、コンパートメントではなくて、まるで病院の大部屋のように、
長いすというか、幅の狭いベッドがずらりと並んでいる。三等車両らしい。
二段ベッドの三等車両もあるらしいが、
この車両には二段はないようだ。
それにしても、生活感がハンパない。
カーテンも見当たらなく、プライバシーの6文字は無いに等しい。
ランニングシャツ一枚に半パンのおじさん、
タンクトップに半パンのおばちゃんやお姉さんがベッドでゴロゴロしている。
シベリアといえども、窓が開かないので車内はけっこう暑い。
日本人車両とはちがう匂いがする。

そのゴロ寝の人々の間をすり抜けて、アジアのおばちゃん、さらに隣の車両へ。
ここもほぼ同じだ。
引き返すことにする。
あまりの生活感に、これ以上通り抜けていくのが申し訳ない気がしてさ。
一等車両と食堂車を見られないのは残念だけどね。
このロシアの人たち、どこから乗って、
どこまで行くのかな。車中で何泊するのだろう。
その間の食事はどうなっているのかな。
パンやハムやチーズ、缶詰めなんかを持参しているのかな。
シャワーもないから、サモワールのお湯を使って体をふくのかな。
ちょっとでいいから、話をしてみたかったな。ロシア語は何一つわからないけど~。

集落というほどではないが家々は、出発してからずっと、ちらほらと見かける。

    ③家 (2)

想像よりも「原野度」は低い。
ウラン・ウデでも感じたが、たいていの家は小さくてかわいい。
極寒を過ごせるような壁には見えないが、今もペチカがあるのかな?
店は一軒も見あたらない。どうやって生活しているのかなあ。

発車二時間ぴったりで、バイカル湖が見えてきた。
さすが透明度世界一、碧い湖面が美しい。
 
       ③バイカル湖

列車は、いつくかの駅に停車しながら、ごっとんごっとん、走る。
日本と違って、駅名のアナウンスなどは、一切ない。静かなものだ。
発車するときも、ピーッと笛がなるだけ。自己責任が徹底している。
どのホームも、乗り降りする人はほとんどいない。

途中、停車した駅で、ガタイのいい女性車掌さんが
「テン・ミニッツ!」と叫ぶ。10分間の停車かな。
みんな、ぞろぞろとホームに降りて深呼吸をする。
長ーいホーム、屋根も売店もなく、とっても広々している。

 ③ホーム

大きなカゴを手にした、おばさんが歩いている。
かごには、バイカル湖名物のオームリという魚の燻製や、赤や紫のベリー類。
乗客に売りに来た、地元の人らしい。
買ってみたいけれど、ガイドブックでは「鮮度が心配なので、避けたほうがいい」そうだ。

バイカル湖をながめながら、ごっとんごっとん、走る。
イルクーツクに近づくにつれて、家が増えてきた。
でも高いビルは一つもなく、空が広いこと。

    ③イルクーツク駅ホーム

 定刻ぴったりの4時10分に、イルクーツク着。
 おみそれしやした!

駅正面玄関  ③イルクーツク駅正面
  
  
 ③イルクーツク駅舎

 りっぱできれいな駅舎、おお、ロシア!  大きな街で、人通りも多い。 
道行く人は、ウランウデとは違って、ロシア系が圧倒的に多いようです。

 次回は、「シベリアあれこれ」
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プロフィール

金G亀美

Author:金G亀美
イラスト:大塩七華
かなじ・なおみ 児童書作家 埼玉県在住。
主な著書に『さらば、猫の手』(岩崎書店)『マタギに育てられたクマ』(佼成出版社)『ミクロ家出の夜に』(国土社)『花粉症のない未来のために』『子リスのカリンとキッコ』(佼成出版社)『知里幸恵物語』(PHP研究所)『私が今日も、泳ぐ理由 パラスイマー一ノ瀬メイ』(学研プラス)『となりの猫又ジュリ』(国土社)『クレオパトラ』(学研プラス)など。
日本児童文芸家協会会員 
童話サークル「かざぐるま」会員
よみうりカルチャー・大宮教室
「童話を書いて楽しもう」講師

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