金亀苑 金治直美ブログ

児童書を追いかける日々

「平たい顔族」の平面表現

  1. 2014/08/01(金) 23:15:03_
  2. 金亀のひとりごと
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   友人から、「鳥獣戯画」のふきんをいただいた。 

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  う~~む、いいなあ。うさぎやかえるたちのこの躍動感、なめらかな動き。
  ころんと転がっているさま、弓を射るさま。たまらないなあ。
  ワタクシ的には、「ピーター・ラビット」のビアトリクス・ポターの上を行く。
 
  うちの洗面所の入り口は、「鳥獣戯画」のれん。京都・嵐山でゲット。
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  「鳥獣戯画」が、最古の日本のマンガであることは、 よく知られている
  (平安時代末期~鎌倉時代)。
  江戸時代の浮世絵師たちのスケッチも素晴らしい。
  葛飾北斎や歌川国芳のものは、ラフなスケッチであっても一級のマンガ、芸術品だ。
  そしてもちろん、忘れちゃならないのは手塚治虫大先生の恩恵だ。
  敬愛する山岸涼子氏や吉田秋生氏、西原理恵子氏、西岸良平氏などの
  マンガ作品を楽しめるのも、こうした偉大すぎる先達のおかげだ。 

  つくづく思う。二次元って、見やすいなあ、と。
  日本のマンガの動きのなめらかさ、ほどよいデフォルメは、
  二次元で描くことが前提となっているのだと思う。
  遠近法を無視し平面的に描かれることにより、
  動きがシンプルになる。一目で読み取れるので、
  文字と絵を同時にアタマに取り込んで咀嚼することができる。
  この、文字と絵を同時にスキャンできるということは、
  マンガを味わうには必須の能力だ。

  遠近法にのっとった絵では、当然奥行きが出て影が生じる。
  一枚の絵画ならそれでいいが、連続する絵ではわかりにくい。
  彫像をごとごと動かすごとく、動きがカタくなり、見づらく、
  文字とのなじみも悪くなるのではないか。
  欧米では、マンガは発展途上だ。
  絵画を遠近法重視で描く文化圏では、
  二次元マンガを読んで楽しむことはできても、
  描くことにはまだ習熟していないのだろう。

  「アナと雪の女王」の、2Dなのに3D映画であるかのようなアニメーションは、
  素晴らしく美しい。ジブリのスタッフ、青くなっているかも?
  けれど、マンガは二次元がいい。平面表現がいい。 
  なんたって、「平たい顔族」だもんね。あ、関係ないか。

   ……などど、鳥獣戯画のふきんを鑑賞しつつ、考察してみました。
   もったいなくてまだ使えません。
 
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プロフィール

金G亀美

Author:金G亀美
かなじ・なおみ 児童書作家 埼玉県在住。
主な著書に『さらば、猫の手』(岩崎書店)『マタギに育てられたクマ』(佼成出版社)『ミクロ家出の夜に』(国土社)『花粉症のない未来のために』『子リスのカリンとキッコ』(佼成出版社)『知里幸恵物語』(PHP研究所)『私が今日も、泳ぐ理由 パラスイマー一ノ瀬メイ』(学研プラス)など。
日本児童文芸家協会会員 
童話サークル「かざぐるま」会員
よみうりカルチャー・大宮教室
「童話を書いて楽しもう」講師
イラスト:なかむらしんいちろう

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