街に漂う魔法、エディンバラ イギリス旅行記➀
6月に、イギリスへ旅行した。
語学力ないので、団体ツアーですがね。
行程は8日間、正味5日間でスコットランドとイングランドを回る、駆け足旅だ。
まず訪れたのは、スコットランド地方のエディンバラ。
なぜか北の街が好きなわたしにとって、エディンバラもあこがれの地だ。
石造りのとんがった歴史的建造物が、「どーだ? 古くてクールだろ」という顔で並ぶ。
建築に使われる石の色は暗い灰茶色で、そのせいで街全体が重々しい空気。


ありきたりな表現だが、魔法の街、ということばがぴったりだ。

エディンバラ城
この街の景色、既視感がある。
そう、『ハリー・ポッター』の世界だ。
軽やかさと重厚さ、エンタメっぽさと文学性を兼ね備えた
この大人気ファンタジーを、作者のJ,K,ローリングはこの地で執筆した。
街を歩くと、そうか、ここよね、なるほど! とピースがぴたっとはまった感じ。
ローリングは、この街でたっぷり魔法に浸っていたんだね。
つぎつぎに湧き出る着想は、
この街に数世紀のあいだ沈殿していた魔法の最後のきらめきかもしれない。
なんたって、スコットランドはケルト民文化の色濃い地方であり、
ケルトっていったら、ドルイド教。
その神官はマント姿に杖を携えていた。
そう、今に続く魔法使いのイメージはそこから生まれたのだ。
ローリングは生活苦のなかで物語を書いていたそうだが、
それでも魔法の世界をその手に掬いだし再構築していくのは、楽しかったに違いない。
カフェで執筆していたのは有名な話で、
そのなかの一軒がここ、「エレファントハウス」。


ロンドン・ヒースロー空港内のハリー・ポッター・ショップ。
売られている人形は、なぜかシロフクロウのヘドウィグと屋敷しもべのドビーばかり。
ドビーって、人気あるんだなあ。

それにしても、イギリス版のハリー・ポッターの表紙って・・・。

日本版、雰囲気ぴったりでいいよね。ローリングさんも気に入ってくれたそうです。

さて、スコットランドといえば、16世紀のメアリ女王がちょっと有名だ。
そう、当時はスコットランド・イングランド・ウエールズ、みんな別々の国。
(いや、今も意識としては別々の国だそうだ。
スコットランド独立運動があるくらいだもの)
メアリはフランス王妃でもあり、
イングランドの王位継承権も持っていたスーパーセレブだが、
最大のライバル、イングランドのエリザベス一世との覇権争いの渦中にあり、
エリザベスの暗殺を企てたとして、首をはねられてしまった。
そのいきさつは、今もくりかえし映画やドラマになっているらしい。
そして、こんなファンタジー作品の題材にもなっている。
『時の旅人』アリソン・アトリー著 岩波少年文庫

主人公ペネロピーは、メアリ女王が幽閉されていたころのイングランドにタイムスリップし、
メアリ救出を目論む領主さまに出会う。
彼女はもちろんメアリ女王の悲劇の結末を知っているが、どうすることもできず・・・。
文中には当時の見事な荘園のようす、活気ある暮らしぶりが美しく再現され、
それも読みどころとなっている。
読了後、耳に残るのは、名曲「グリーンスリーブス」。この時代の流行歌だったようだ。
こんなコミックも。
「女王陛下の憂鬱」 『ドラッヘンの騎士』収 青池保子著・秋田書店

(この本には、三つの物語が収録されており、この表紙の画は「女王陛下の憂鬱」のものではありません)
メアリ女王の、エリザベス一世暗殺計画にまつわる物語。主人公は、なんと二重スパイ!
メアリは完全に悪者として描かれているが、エリザベスもかなりイジワルそう。
短編だけれど、ここまで作品世界を創るのは、そうとうの知識と技量が必要でしょうね。
青池保子には、裏切られません!
翌日は南下してイングランドへ。
語学力ないので、団体ツアーですがね。
行程は8日間、正味5日間でスコットランドとイングランドを回る、駆け足旅だ。
まず訪れたのは、スコットランド地方のエディンバラ。
なぜか北の街が好きなわたしにとって、エディンバラもあこがれの地だ。
石造りのとんがった歴史的建造物が、「どーだ? 古くてクールだろ」という顔で並ぶ。
建築に使われる石の色は暗い灰茶色で、そのせいで街全体が重々しい空気。


ありきたりな表現だが、魔法の街、ということばがぴったりだ。

エディンバラ城
この街の景色、既視感がある。
そう、『ハリー・ポッター』の世界だ。
軽やかさと重厚さ、エンタメっぽさと文学性を兼ね備えた
この大人気ファンタジーを、作者のJ,K,ローリングはこの地で執筆した。
街を歩くと、そうか、ここよね、なるほど! とピースがぴたっとはまった感じ。
ローリングは、この街でたっぷり魔法に浸っていたんだね。
つぎつぎに湧き出る着想は、
この街に数世紀のあいだ沈殿していた魔法の最後のきらめきかもしれない。
なんたって、スコットランドはケルト民文化の色濃い地方であり、
ケルトっていったら、ドルイド教。
その神官はマント姿に杖を携えていた。
そう、今に続く魔法使いのイメージはそこから生まれたのだ。
ローリングは生活苦のなかで物語を書いていたそうだが、
それでも魔法の世界をその手に掬いだし再構築していくのは、楽しかったに違いない。
カフェで執筆していたのは有名な話で、
そのなかの一軒がここ、「エレファントハウス」。


ロンドン・ヒースロー空港内のハリー・ポッター・ショップ。
売られている人形は、なぜかシロフクロウのヘドウィグと屋敷しもべのドビーばかり。
ドビーって、人気あるんだなあ。

それにしても、イギリス版のハリー・ポッターの表紙って・・・。

日本版、雰囲気ぴったりでいいよね。ローリングさんも気に入ってくれたそうです。

さて、スコットランドといえば、16世紀のメアリ女王がちょっと有名だ。
そう、当時はスコットランド・イングランド・ウエールズ、みんな別々の国。
(いや、今も意識としては別々の国だそうだ。
スコットランド独立運動があるくらいだもの)
メアリはフランス王妃でもあり、
イングランドの王位継承権も持っていたスーパーセレブだが、
最大のライバル、イングランドのエリザベス一世との覇権争いの渦中にあり、
エリザベスの暗殺を企てたとして、首をはねられてしまった。
そのいきさつは、今もくりかえし映画やドラマになっているらしい。
そして、こんなファンタジー作品の題材にもなっている。
『時の旅人』アリソン・アトリー著 岩波少年文庫

主人公ペネロピーは、メアリ女王が幽閉されていたころのイングランドにタイムスリップし、
メアリ救出を目論む領主さまに出会う。
彼女はもちろんメアリ女王の悲劇の結末を知っているが、どうすることもできず・・・。
文中には当時の見事な荘園のようす、活気ある暮らしぶりが美しく再現され、
それも読みどころとなっている。
読了後、耳に残るのは、名曲「グリーンスリーブス」。この時代の流行歌だったようだ。
こんなコミックも。
「女王陛下の憂鬱」 『ドラッヘンの騎士』収 青池保子著・秋田書店

(この本には、三つの物語が収録されており、この表紙の画は「女王陛下の憂鬱」のものではありません)
メアリ女王の、エリザベス一世暗殺計画にまつわる物語。主人公は、なんと二重スパイ!
メアリは完全に悪者として描かれているが、エリザベスもかなりイジワルそう。
短編だけれど、ここまで作品世界を創るのは、そうとうの知識と技量が必要でしょうね。
青池保子には、裏切られません!
翌日は南下してイングランドへ。
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