金亀苑 金治直美ブログ

児童書を追いかける日々

小さな粒でも力持ち

  1. 2017/06/11(日) 17:02:02_
  2. 金亀のひとりごと
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わたしはサクランボが大好き。
でも、安いものではないから、
一年に一度こっそり買って、自室で隠れ食いしていまして、
一度でいいから堂々と、
サクランボをおなかいっぱい食べたいものと願っていました。

その夢が叶う日です。そう、サクランボ狩り。
桜の木に実がなっているのを見るのも、
それを摘み取って食べるのも、未体験ゾーン。

樹上のサクランボが、こんなに赤いとは! うん、木の実って感じ。
スーパーの果物売り場のものとは、輝きが違います。

         DSC_1135.jpg

味が濃い! 酸味は少なく、ジュンジュンとあっまーい!
せっせせっせ、摘んでは口に放り込むうちに、
甘みのせいか、わりとすぐにおなかいっぱいに。
幸せ~。
  
             DSC_1139.jpg

さて、わたしは果樹園に着くまで、ひそかに心配していました。
種はどうするんだろう、と。
ポリ袋のようなものを渡され、そこに出すのかな?
それとも、地面にプッ? それって抵抗あるなあ。
みっともないし、木の下に種がたまっていくだろうし・・・。
けれども、果樹園のおっちゃんは、さらりといいました。
「種は地面に出してください」あ、いいのか。

種をプッ。プップップッ。全然平気でした。
遠くの山々に見守られた梅雨晴れの果樹園で、
桜の木の恵みを感じながら、プップップッ。
種をどうしたらいのか思案していた自分、小さいなあ。
土に返す、それだけのことだった。

サクランボを食べると思い出す本です。

「チェリー」野中ともそ ポプラ社 2010年

             チェリー 野中ともそ

13歳の祥太は、夏休みに親戚筋を訪ねてアメリカ北西部「サクランボの州」へ。
そこで出会ったのは、森の中に暮らす女性モリー。
大人なのに人見知りで無邪気さを持つ彼女に、
祥太は惹かれていくが、実はこの二人には途方もない年の差が・・・。
ありえない設定の、だがこれはたしかにみずみずしい恋の物語です。
サクランボの香りとさわやかな風が、
ありえない年齢差を越えたありえる物語へ、魔法のように昇華させています。

樹上にある実もスーパーのケースの中でも、
あんみつやレモンスカッシュの飾りであっても、
サクランボには、一粒一粒にその大きさを越えた力が宿っている・・・と、
サクランボ好きの考察でした。
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プロフィール

金G亀美

Author:金G亀美
かなじ・なおみ 児童書作家 埼玉県在住。
主な著書に『さらば、猫の手』(岩崎書店)『マタギに育てられたクマ』(佼成出版社)『ミクロ家出の夜に』(国土社)『花粉症のない未来のために』『子リスのカリンとキッコ』(佼成出版社)『知里幸恵物語』(PHP研究所)『私が今日も、泳ぐ理由 パラスイマー一ノ瀬メイ』(学研プラス)など。
日本児童文芸家協会会員 
童話サークル「かざぐるま」会員
よみうりカルチャー・大宮教室
「童話を書いて楽しもう」講師
イラスト:なかむらしんいちろう

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