金亀苑 金治直美ブログ

児童書を追いかける日々

今年の児童文芸家協会の賞です

  1. 2016/05/22(日) 15:22:48_
  2. 新しいインクの匂い
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一年で一番長い日が近づいてまいりました!
5月26日の日本児童文芸家協会の、総会・贈呈式・懇親会です。
総会の前には、「サークル交流会」を開催、
さらにその前にもややこしい会議があるので、
5つのイベントがぎっしりです。
体力を温存しとかないと!

贈呈式は、児童文芸家協会賞、児童文芸新人賞、児童文芸幼年文学賞、
そして児童文化功労賞の4賞を贈呈します。

今年の児童文芸家協会賞は、「ひかりあつめて」
杉本深由起・著 いわさきちひろ・装画 小学館

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これは、詩集です。そして、物語でもあります。
「ことばのチカラでいじめを超える!」とあります。
転校してきた学校には、いじめにあっている女の子がいて、
やがてそのターゲットは主人公に移り――。
柔らかく、まっすぐに芯を突くことばでつづられた詩の数々。
絶望のなかに見出す、小さな希望のひかりが、
ほっかりと胸に染みわたっていきます。
詩集はなかなか商業出版にならない時代に、
この本の存在自体に拍手したくなります。
いじめをめぐる長い物語では重すぎて開けないという人にこそ、
読んで味わっていただきたい作品です。

そして、今年誕生したのが、児童文芸幼年文学賞。
隔年で、優れた幼年童話・絵本に与えられます。
第一回目の受賞作が、「ミルクが、にゅういんしたって?!」
野村一秋・著 ももろ・絵 くもん出版

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ハムスターの死を「入院」といつわる先生。
そう、先生だって、嘘をつく。
この設定、元小学校の教師である作者ならではかもしれません。
それぞれの胸に、いっぱいいっぱいの秘密や心配をかかえる先生と子どもたち。
そこからにじんでくる優しさ。子どもたち、そして先生の心の成長。
質の高い幼年童話とはこういうものなんやなあ・・・。

新人賞はこの2作。
「いくたのこえよみ」堀田けい・著 理論社
「しゅるしゅるぱん」おおぎやなぎちか・著 福音館

この2作、まるでちがう味わいで、どちらもびっくりのおもしろさです。

26日、これらの作品の作者さんが勢ぞろいします。忙しくも楽しみな一日です。 
受賞されたみなさま、おめでとうございます!
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プロフィール

金G亀美

Author:金G亀美
かなじ・なおみ 児童書作家 埼玉県在住。
主な著書に『さらば、猫の手』(岩崎書店)『マタギに育てられたクマ』(佼成出版社)『ミクロ家出の夜に』(国土社)『花粉症のない未来のために』『子リスのカリンとキッコ』(佼成出版社)『知里幸恵物語』(PHP研究所)『私が今日も、泳ぐ理由 パラスイマー一ノ瀬メイ』(学研プラス)など。
日本児童文芸家協会会員 
童話サークル「かざぐるま」会員
よみうりカルチャー・大宮教室
「童話を書いて楽しもう」講師
イラスト:なかむらしんいちろう

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