金亀苑 金治直美ブログ

児童書を追いかける日々

母から最後に受け取ったこと

  1. 2016/02/21(日) 22:17:16_
  2. 金亀のひとりごと
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週末、奈良へ出かけていた。
母の四九日の法要だ。
母が亡くなったのは、今年の正月そうそうのことだった。
九年に及ぶ要介護生活の後、九十歳で生涯を閉じた。
大往生といっていいだろう。
我が家は、これで親世代の看取りを終えた。

母は、二度の脳梗塞の後遺症で、ここ数年は口にするのは単語のみ、
わたしの顔がわからない日も多かった。
だから、話を聞いてもらったり、
精神的に頼ったりということも、絶えていた。

なのに、この寄る辺ない思いは、なんだろう。
悲しいとか寂しいというものとは違う、
足元はすうすうするような、ひやりとするような感覚。
高層ビルやタワーの展望台に、床の一部がガラスになっているところがあるが、
その上に立ったような不安感? あ、少し近い。

ああ、これが親を亡くすということなんだな。
親を知らずに育った人は、もしや、こんな足元の欠落感を一生抱いているのか。

こんな気持ちが湧くとは思わなかった。
母から最後に受け取った、生の感情に違いない。

写真は、母の病院の裏手の散歩道。
千年の昔を偲ぶことができるような、美しい大和路だ。

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プロフィール

金G亀美

Author:金G亀美
かなじ・なおみ 児童書作家 埼玉県在住。
主な著書に『さらば、猫の手』(岩崎書店)『マタギに育てられたクマ』(佼成出版社)『ミクロ家出の夜に』(国土社)『花粉症のない未来のために』『子リスのカリンとキッコ』(佼成出版社)『知里幸恵物語』(PHP研究所)『私が今日も、泳ぐ理由 パラスイマー一ノ瀬メイ』(学研プラス)など。
日本児童文芸家協会会員 
童話サークル「かざぐるま」会員
よみうりカルチャー・大宮教室
「童話を書いて楽しもう」講師
イラスト:なかむらしんいちろう

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