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金亀苑 金治直美ブログ

児童書を追いかける日々

わたしの未来予測

  1. 2020/09/27(日) 16:58:39_
  2. 金亀のひとりごと
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中学生のころだと思う。
いくつかの「未来予測」をしていた。

まず、和菓子がなくなる。お菓子は洋菓子ばかりになる。
 そりゃ、10代だもの、華やかなケーキ類に目と舌が奪われるよね。
当時のアンコものは、甘すぎて好きじゃなかった。
おばあさんが食べるお菓子と思っていた。

演歌がなくなる。
 演歌って、戦後の暗い時代の遺物だと思い込んでいた。やたらオンナが騙されて泣かされるばかりで、
聴いていてぜんぜん心地 よくなかった。

第三次世界大戦が勃発する。
 米ソが冷戦中であり、当時の子どもはわりとまじめに危惧していたように思う。

敬語がなくなる。
 仰々しく、しちめんどくさい大人語と思っていた。
しかし、中学生といえば、大人に対し敬語らしきものを使わなくては、という時期だ。
 困った、どうしゃべっていいかわからない。
小学生のように大人相手に、
「ねえ、こっち来てよ、おばちゃん!」なんて出てこない。
かといって、「こちらにいらしてください、おばさん」と言うのもこっぱずかしい。
結果、下をむいてだまりこみ、「難しい年ごろなのね~」と評されてしまう。 
 だから、英語の授業で、「英語では丁寧な表現、言い回しはあるが、
日本語のような明らかな敬語はない」と聞いて、すっごくうらやましかった。
これからの時代、英語が世界の共通語になるそうだから、
それに影響されて日本語の敬語はだんだん消えていくだろう、
早くそうならないかな、と思っていた。

全部はずれましたね。
上記三つは、はずれてよかった。
戦争についてはもちろんのこと、
今では豆大福は大好物だし、演歌はあいかわらず好きではないが、
家人が丘みどりの大ファンなのだ。

敬語については、近年さらにしちめんどくささが増している。
「~させていただく」はもう当たり前になってしまったし、
近所の内科のお医者さんなんて、患者に対して
「コレコレのお薬を、差し上げさせてください」。
なんじゃこの三重敬語! こんな敬語を使ってもらうような人間じゃありませんぜ。

さて、このところテレビをつけると目に飛び込んでくるのが、
タレントのフワちゃんだ。
彼女は、どんな相手に対してもタメ口が基本、敬語はゼロ。
それに対してのバッシングは、今のところはないようで、
視聴者もメディアも彼女のキャラを面白がっているのだろう。

なかなかいいなと思ったのは、「カレシいるの?」みたいなセクハラ寄りのコメントには、
「そんなことアンタにいうわけないじゃん」と切り返すこと。
爽快だわ。
無理してにまにま笑い小首を傾げて「さあどうでしょう、うふふ」なんて
(オトコ寄りの)空気を読むコメントを言わなくてもいい時代を開いてくれそう。

話がそれた。敬語のことだ。
グローバル化の時代というのに、日本語界では敬語がガラパゴス化しているよねえ。

   200810_133246_00013308 - コピ小

画像は、令和元年生まれのえいちくんと、令和二年生まれのけいちゃん。
この子たちが大人になるころ、日本語は、敬語は、どうなっているかな?

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脳内のマイヤさんとの幸せな時間

  1. 2020/09/21(月) 17:25:12_
  2. 金亀からのお知らせ
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自分の能力・体力・容姿などの諸条件を完全無視していいとして、
やってみたいスポーツは? と問われたら、
スキーのジャンプ競技、パラグライダー。バンジージャンプもちょっとやってみたい。
・・・つまりわたしは、飛びたい。空中に滞在したいらしい。
その嗜好と関係あるかもしれないが、クラシックバレエのダンサーもあこがれだ。
重力を無視してジャンプし、空中に留まってみたい。

だから、『マイヤ・プリセツカヤ たたかう舞姫』(絵 城咲綾 学研プラス)を
書かせていただいたのは、とても幸せなことだった。

   81jDoC44paL__AC_UL320_.jpg
 
望んでも100%手が届かない世界に、脳内だけ入り込むことができたのだから。
別人格をバーチャル体験できるということは、モノ書きの冥利の一つだ。

マイヤさんは、旧ソ連のスターリン時代に生まれたバレエダンサーだ。
時代はその天与の才能を押しつぶしたいかのように動く。
戦争、そして旧ソビエトのスターリン時代の弾圧。
それらをかいくぐり、はねのけ、時に全力でぶつかって、
彼女が不世出のダンサーとして舞台に立ち続けた。

このたび、この本が三刷りとなりました。
マイヤさんは四年前に亡くなったけれど、
日本の子どもたちの本の主人公になったことを、
きっと喜んでくれている、と信じています。


「待ち」の火

  1. 2020/09/13(日) 16:19:21_
  2. 金亀のひとりごと
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長年、悩んでいた。
「野菜炒め」だ。
キャベツやもやし、人参などと、ちょっぽりの豚小間肉を炒め合わせた、
なんの変哲もない「昭和」ふうの野菜炒めを、
わたしが作ると、どうもおいしくない。
妙に水分が飛んでシャキシャキ感がなくなったり、
もやしのひげ根が焦げたり。
38年愛用の中華鍋も泣いている。

と思ったら、劇的においしくなった!
それは、「かき混ぜない炒め物」。テレビで紹介されたとおりに作ったら、
目からウロコだった。

材料は、豚肉。そして人参、キャベツ、もやし、韮、と定番のもの。
野菜は、火の通りやすいものから順に切って、ざるにきちんと収めていく。
まず、韮、そしてもやし、キャベツの葉、人参とキャベツの芯という順だ。

   DSC_1587 - コピー小 (2)

フライパン(わたしは中華鍋だけど)を熱して油を入れ、まず豚肉をさっと炒める。
それから、ざるをえいやっとひっくり返して、なかの野菜をこんもりと入れる。
フライパンの底から、豚肉、人参とキャベツの芯、キャベツの葉、もやし、韮の順で
重なった「丘」となるわけだ。


DSC_1587 - コピー小 (1)

そこに、油と料理酒を混ぜたものをジャーッとぶっかける。
そして、待つ! 
料理酒と野菜自身の水分で、底のほうの固い野菜が蒸らされる。
さらに上から下からの油でコーティングされ、
野菜の細胞のなかに水分が閉じ込められる。
もやしや韮は、余熱と水蒸気でいい感じに火が通っていく。
丘の上までグツグツジャバジャバ言い出したら、大きくかき混ぜ、調味する。

笑えるくらいに簡単だった。野菜はすべてシャキシャキして、
「おいしく炒めてくれてありがとう!」と言っているようだ。

 DSC_1588 - コピー小
  写真の腕と盛り付けヘタのせいで、見た目イマイチですが、味は上々。

炒め物といったら、ジャカジャカかき混ぜるものと思っていた。
でも、それをやると、プロの火力に及ばない家庭のガス火では、
温度が上がらず、長時間かけて炒めなければならない。
あげく、水分が飛ぶだけで火がなかなか通らない、ということになる。

このかき混ぜない野菜炒めは、じっと待つことが決め手なのだな。

調理法は、どんどん変わっていく。
もはや、中学や高校の家庭科で教わったことは、通用しないものも多い。

このごろ覚えた乾麺のゆで方。
パスタでもうどんでも、あらかじめ水に漬けて戻しておくというもの。
すると加熱はあっというまだし、ちゃんとコシも残る。
ガス代の節約にもなるし、夏場は暑い思いをしなくてすむ。

煎茶を淹れるときは、茶葉にお水を少量振りかけて、少し開くのを待ってからお湯を注ぐと、
ちょうどいい濃さと温度になったりするし。

どれもちゃんと「調理科学」で説明がつくのだろうし、なにより簡単だ。
でも、「おばあちゃんの知恵」が通用しなくなり、さびしい思いをする人もいるかな。

と思ったら、わたしもりっぱな婆でした。


暖炉の「生火」

  1. 2020/09/06(日) 12:59:39_
  2. 金亀のひとりごと
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世界じゅう、似たりよったりだろうけど、
この夏はずーーっと、うちにいました。
一日くらいは夏休み気分を味わおうと、
軽井沢へ日帰りで出かけました。

軽井沢は、半そで一枚でちょうどいいくらいの快適さ。
教会に立ち寄ったり、北軽井沢の牧場に足をのばしたりして、
いよいよランチタイム。
いよいよ、というのは、我が家は食い気一色でして、
どこに行ってもメインは食べることなんです。

実はこの日、わたしはものすごーく落ち込んでいました。
落ち込んでいるというより、ココロに生傷を負って腫れている感じでした。
えへへ、よくある、仕事上のことです・・・。
とりあえず日常からPCから離れて、心を休ませよう。
傷にかさぶたができるのを待とう。
そのため、高原の緑をながめマイナスイオンを吸い込み、
歌なんぞ口ずさんだりしていたのですが、
何を見てもどこを歩いても、傷口が頻繁にズギュッと痛みます。

それでも、おなかはすいてきました。よかった。よかったよかった!
この日のランチは、ネットで探しておいた「ピレネー」というお店。
旧軽井沢銀座から別荘地のほうへ少し入ったあたりです。
暖炉で焼いたお肉を供してくれるそう。

暖炉。なんて魅惑的な響き。
店は混んでいましたが、その暖炉の前のカウンター席に座ることができました。

DSC_1578 - 小 (1)
(lコロナ禍中のことで、身を乗り出して撮るわけにいかず、ちょっと遠め)

火だ! 炎だ! 
赤やオレンジや紫の競演は、何十分見ていても飽きません。
そうだった。子どものころ、わたしは家ではかなりぼうっとしていて(今でもだな)
とくに、旧式の石油ストーブの前でまったりぼんやりするのが好きでした。
赤く燃える丸いドームを眺めていると、
あっというまに30分、1時間が過ぎて、寝る時間になってしまいます。
ぎゃー、宿題やってない、お風呂も入っていない、というかなりマヌケンボな子どもでした。

火を見ると落ち着くのは、原始時代から続く人類のDNAのせいといわれていますが、
こうして、「生火」をぼんやり見ていると、その通りだな、という気がします。
ぱちぱちと燃える火に焙られていく、牛肉、豚肉、鶏肉、鴨肉・・・。
これって、料理の原点、暮らしの原点でしょうね。
なんて心地よいこと。

やがて、注文した鴨肉がこんがりと焼きあがり、山盛りのポテトを従えて登場。

DSC_1581小
二人分です。いくらか食べちゃってからあわてて撮影、ほんとうはもうちょっと量があったの。

うまい!
フランス産の鴨だそうです。
一番多く焼かれていたのは、でっかい骨付きの牛ロース熟成肉かな?
この店は、ランチタイムは前菜をビュッフェスタイルで提供していたそうですが、
コロナ禍でそれは中止、一皿盛り合わせで出てきます(お代わりも可)。
地場産の野菜をたっぷり使った、ボリューム満載のオードブルです。

DSC_1577 - 小

こうして、「生火」の前に陣取り、おいしいお肉にがっつり食らいついていると、
そう、おおかたの予想どおり、心の生傷にかさぶたができてきました。
ズギュッという痛み方は、ズキッというレベルに軽減、
でもまだまだ痛いのですが・・・。

だいじょうぶ、明日は「ツキッ」くらいに回復するはず。
鴨さん、そして暖炉の火さん、ありがとう。

軽井沢の人出は、寂しいものでした。平日とはいえ、こんな旧軽井沢銀座は初めてです。

 DSC_1583小

最後に立ち寄ったカフェ。ほんっとに食べることばっか。
 DSC_1585小



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プロフィール

金G亀美

Author:金G亀美
イラスト:大塩七華
かなじ・なおみ 児童書作家 埼玉県在住。
主な著書に『さらば、猫の手』(岩崎書店)
『マタギに育てられたクマ』(佼成出版社)
『ミクロ家出の夜に』(国土社)
『花粉症のない未来のために』
『子リスのカリンとキッコ』(佼成出版社)
『知里幸恵物語』(PHP研究所)
『私が今日も、泳ぐ理由 パラスイマー一ノ瀬メイ』
(学研プラス)
『となりの猫又ジュリ』(国土社)
『クレオパトラ』『マイヤ・プリセツカヤ』(学研プラス)
『読む喜びをすべての人に 
日本点字図書館を創った本間一夫』
(佼成出版社)など。
日本児童文芸家協会会員 
童話サークル「かざぐるま」会員

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