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金亀苑 金治直美ブログ

児童書を追いかける日々

「十万石まんじゅう」読書

  1. 2020/03/30(月) 16:58:07_
  2. あんな本、こんな本、どんな本?
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3月中にキャンセルになった用事は、10件となりました。
大きい会議や小さい集まり、カルチャーセンターや童話教室、すべてナシ。
こういうときはおとなしく読書だ!

この二冊、「十万石まんじゅう」でした。 
「うまい! うますぎる」ってこと。
(あ、埼玉県民しかわかりませんね。
ちなみに、このキャッチコピーは、版画家の棟方志功先生によるものです)。

『ガラスの封筒と海と』アレックス・シアラー・作
           金原瑞人 西本かおる・訳  久保田潤・絵 求龍堂
  
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トムは、小さな港町で母親と姉と暮らしている。
ある日、彼はガラス瓶に自分のことを書き綴った手紙を入れ、海へ放ってみる。
だれかが瓶を拾い、返事をくれることを夢見て。
そして、ある日ついに返事が来た。
だがそれは、トムの手紙の終わりに記したメールアドレス宛ではなく、
ひょっこりと海から川へと遡ってきた、瓶の中に入っていた。
トムのガラス瓶の手紙を受け取った人が、
返事をガラス瓶に入れて、海に放ったらしく、
それを自分が受け取れるとは、奇跡に等しい。
いったい、どんな人が返事をくれたのか? 
 
この物語はファンタジーです。
しかしファンタジーと気づくのは物語中盤をすぎてから。
そして、ファンタジーには「入口」と「出口」が必要不可欠のはずですが、
この物語には入口も出口もなく、
ファンタジーなのかリアリズムなのかも、あえてはっきりとさせていません。
これって、アリ? 
うん、アリだ。だって、すごくおもしろいのだから。
ヘタをしたら出来損ないのファンタジーもどきになってしまうでしょうに、
さすが、アレックス・シアラーは「うますぎる」。
トムの心の揺れや、《死んだ》父への思いが、
磯の匂いや波音と共に、五感に訴えてくる物語です。

『きみひろくん』いとうみく・作 中田いくみ・絵 くもん出版

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小2のきみひろくんは、なんでもできる優等生。
だけど、ぼくにだけは、こっそりうそをつく癖がある。
「オリンピックに出ないかと誘われた」とか「家でゾウを飼っている」とか。
なんでだろ? 
ある晩、きみひろくんは、公園のどかんを通って、
父親のいるアメリカに行く、といいだし――。
いつもがんばっているきみひろくんの姿と、
彼のうそを受け入れるぼくのやさしさが、
やわらかい満月の光に、浮かび上がってきます。
こちらも、ヘタすれば「あっそう、それで?」という感じの物語になってしまいそう。
けれどもみくさんの筆は、
二人の思いをこの上なくしっとり自然に滲みだしています。
彼らの息遣いが聞こえるくらいに。
こちらも、「うますぎる!」
わたし、当初は「これは、大人が読んだほうがおもしろいかも」と思ってしまった。
が、きみひろくんのような子は、きっと少なからずいます。
そんな子にあこがれつつも、ちょっと困っている「ぼく」みたいな子も、
やっぱりいるはず。そこがすごくリアル。
だれもみんな、いろいろな思いを抱えながら一所懸命生きているんだ、と
小さな読者は深いところで感じてくれるでしょう。
中田いくみさんの絵も、ぴったり。ああ、いとしい少年たちよ。

コロナ籠りの日々、開館してくれている図書館に感謝です。


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「来賓祝辞」

  1. 2020/03/23(月) 12:17:06_
  2. 金亀のひとりごと
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春というのに、新型コロナ禍の閉塞感がみっちり。
学校の卒業式も、卒業生と教職員のみで行っているところが多いのでしょうね。
ちょっと寂しいけれど、それはそれでこぢんまりとして、悪くないかも。
なんたって、「来賓祝辞」がないもの。

「来賓祝辞」、おおかたの場合、生徒はほとんどだれも聞いちゃいないでしょう。
わたしも、もちろんそうでした。生徒だったときも、保護者として出席していたときも。
でも、二回だけ、とても心に残る祝辞を聞いたことがあります。
それは、卒業式ではなく、PTA総会のとき。
わたしは、息子の中学校のPTA役員でした。

教育委員会の男性が、祝辞に立ちました。
教育委員会に出向中の教員の方で、
居並ぶPTA役員の母親たちと、同世代に見えました。
彼は、こう話し始めました。
「昨年、娘を失くしました・・・」
中学生だったお嬢さんが、急死されたというのです。
わたしは、耳をそばだてました。
「悲しみと、娘を救ってやれなかった無力感が強すぎて、
自分でもどうやって生きていったらいいのか、
まったくわからなくなりました。
でも、ある日、ふと思いました。
悲しんでいる自分、苦しんでいる自分、
それをかくさなくていいんだ・・・と」
教育の現場にいて、
亡くなった娘さんと同年代の元気な生徒さんたちを前に、
この方はどれだけ苦しんだことでしょう。
「娘になにもしてやれなかった無力な自分。
今の自分にできることは、それをさらけ出すことなんだ。
そう思うようになりました」
 ――そんな話だったと思います。
来賓祝辞で涙がわいたのは、生まれて初めてでした。

翌年のPTA総会にも、その方が祝辞に立ちました。
再び娘さんのことに触れました。
「娘のことを、わたしはよくわかっているつもりでした。
けれども、実はたいしてわかっていませんでした。
亡くしてから初めて知ったことも、たくさんありました。
だからみなさん、どうか、息子さん娘さんのことを、
よーく見てあげてください。話をきいてあげてください――」
来賓祝辞での、二度目の涙でした。
忘れずに、心に留めておこうと思いました。

だから、今、こうして書いています。
心の奥を明かしてくださったあのときの「来賓」の方へ、
今さらですが、感謝と娘さんへの祈りを込めて、書いています。
お話ししてくださって、ありがとうございました。

春は、いつでも美しく巡ってきます。
大好きな雪柳。

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こちらは、紫陽花の若葉。梅雨時には一番の楽しみとなります。

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拝んだり戦ったり・・・そして「共生」もアリか

  1. 2020/03/15(日) 12:38:30_
  2. 金亀のひとりごと
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こんな騒ぎは人生初だ。
新しい病気がここまで地球規模で広がるなんて。
テレビをつければ、どきっとするような報道ばかりで、
なにが本当でだれが煽っていてだれがごまかしているのか、
さっぱりわからない。

検査数を増やす増やすと政府はいっているが、
たいして増えていないのは、どういうこと?
ウイルスそのものの不安よりも、そっちが大きくなりそう。
検査数を増やせない理由は多々あるらしく、どれももっともに聞こえる。
が、「できない理由」を聞きたいわけではない。
正確な感染者数のデーダを集めることは、対策の基本のキだと思うんだけどなあ。

大昔から、人類は細菌やウイルスに泣かされてきた。
今は「病原菌と戦う」というスタンスだが、
菌やウイルスの存在がわからなかった時代は、「戦った」のではないだろう。
「役病神」という言葉からわかるように、病気は悪い神が連れてくる。
「疱瘡(天然痘)神」をまつった神社も日本各地にあるし、お札などもある。
相手は「神」だから、戦う相手ではない。
拝んで、頼んで、立ち去ってもらうものだった。

そんなことを考えていたら、朝日新聞(3月11日)に
【感染症と社会 目指すべきは「共存」】という記事があった。
 「山本太郎・長崎大熱帯医学研究所教授に聞く」とある。

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 ふむふむ。
 なんでも、ウイルスを撲滅させると、人類の免疫力が下がるらしい。
天然痘を撲滅させたのはいいが、
その結果、人類が獲得していた免疫も消失してしまったんだって。

「多くの感染症は、人類の間に広がるにつれて、潜伏期間が長期化し、
弱毒化する傾向があります。」
 へー、そうなの!
 病原体にとって、人体は大切な宿主。
宿主が死んでしまったら、病原体も生きていけないから、
共存を目指す方向になる・・・。ふーむ。
「新型コロナウイルスも、世界中に広がっていく中で弱毒化が進み、
長期的には風邪のようなありふれた病気の一つとなっていく可能性があります」
 それはいいね。
「今、めざすべきことは、被害を最小限に抑えつつ、
私たち人類が集団としての免疫を獲得することです」
 
そういう考え方もあるのね! 
 一番いいのは、たくさん感染した、でもみーんな無症状か軽症ってことか。
 つまり、疫病神がやってきたけれど、村をちょっと荒らしただけで通り過ぎた。
 そして、免疫だけはお土産のように置いて行ってくれる・・・。
 ま、新型コロナ君がそんなに紳士的ではないことは
報道が示している通りだから、
今は全力で立ち向かわなければならない。
けれども、論としては、わたしの腑に落ちた。

 こっちは、激怒。同じく朝日新聞の特集版、「知る新型コロナ」。
 ここに掲載されていた、「全国の主な相談窓口」だ。

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 えーと、埼玉は?

 え‘‘、一か所? 
東京は47か所だぞ?
「宿敵」千葉だって、20か所・・・。
 埼玉、どんだけ体制が整っていないんだ? 
リアル版「埼玉県人は、そこらへんの草でもくわしておけ!」かい!


スペイン④あれこれ、なにこれ 

  1. 2020/03/06(金) 14:38:40_
  2. 未分類
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長々と記してきたスペイン記、最後にあれやこれやを。

■蛇口からオレンジジュース
スペインでおいしかったものは、生ハム、トルティージャ(じゃがいもぎっしりのオムレツ)、
パエリア、タパス(小皿料理)のイカリングフライ、メロンやグレープフルーツなどありましたが、

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         トルテージャ。ホテルの朝食の定番のようです。

一番はオレンジジュースかもしれない。
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なんたって、ホテルの部屋の蛇口をひねれば、ジャーッとオレンジジュースが出てくるの。
愛媛県をまねたそうです(笑)

「オレンジの絞り機」のあるホテルやドライブインもありました。

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レバーを押すと、オレンジがごろっところがって落下、
待ち受けていた刃でざっくりと皮をはぎ、
身をぎゅっと押しつぶしてジュースが湧いてくる、という仕組みのようです。
絞って5秒で飲めるジュースは、楽園の味でした。

■行けども行けども
高速道路の車窓は、なるほど赤土の大地や岩山で、森林というものが見当たりません。
街に街路樹はありますが、それがたわわに実ったオレンジの木。

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でも、街路樹のオレンジはニガ酸っぱくて、小鳥もつっつかないそうですよ。

素敵だったのは、イトスギの木。
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すくっとスリムで、生命の象徴とも、その高さゆえ神に話ができる木としても、尊重されるのだそう。
自生するのではなく、教会などのまわりに大切に植樹されているようです。(画像はコルトバにて)

それから、アーモンドの花がきれいでした。(トレドにて)。桜そっくり!

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南のアンダルシア地方は、行けども行けどもオリーブ畑で、
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西のバレンシア地方は行けども行けども、オレンジ畑。
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 高速道路走行中で、ヘタな写真がよけいにヘタになってしまった。手前の黄色い点々がオレンジです。 

■落書き文字検定?
 どこへ行っても見かけたのが、落書き。壁やシャッターがあれば、
街でも農村でも、もう必ずといっていいくらい、落書きされていました。
しかも、どれもほぼ同じ字体で! 

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   「スペイン落書き文字検定」があって、合格者しか落書きできない? 
 
■縦列駐車が上手!
 この国で、観光施設や公共施設以外では見かけなかったもの。それは駐車場。
 都市部も地方もだいたい四車線あり、その外側のレーンは駐車スペースのようで、
夕方になるとずら~~っと車が並びます。 

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バルセロナにて。縦列駐車が上手でないと、この国には住めませんわ。

■ホネのある独立運動
バルセロナを中心都市とするカタルーニャ地方は、
2010年代からスペインからの独立運動が活発になってきたそうで、
デモなどもさかん。
闘牛場はあれども興行はここ10年は行われていないそうです。
この地の公用語はカタルーニャ語で、
テレビや町中のアナウンスもカタルーニャ語。
学校でもカタルーニャ語で授業を行い、スペイン語は第一外国語扱いで、
それも選択しないで英語を学ぶ生徒が増えてきた、とガイドさんが教えてくれました。
言葉は、文化の根幹を成すもの。
カタルーニャの独立運動って、ホネがあるなあ。

■ロマ族のこと
グラナダで、フラメンコのショーを見学しました。
山の中の隘路をくねくねと、小さなバスで走り、着いたところは、
洞窟をくりぬいたお店。

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天井からお鍋が下がっています。

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ロマ族(ジプシー)の方々のお店ですって。
(正確にはロマ=ジプシー、ではないようですが、ここではロマ族、とします)
ロマ族はお鍋やフライパンを売り歩いていたそうだから、
その名残りで、飾りに使っているのでしょう。

フラメンコは、ダンサーの汗が飛んできそうな至近距離で見ることができました。
一度、大きなホールでフラメンコを見たことがありましたが、
「ああ、この踊りはもっと近くで、ダンサーと同じ空間で見たほうがいいな」と思いました。
そう、本来は焚火やランプの灯りで、ダンサーやギタリストの息吹を感じながら、
楽しむものなのでしょう。

フラメンコにはいろいろな民族の要素が取りこまれているそうで、
ロマ族も大きな影響を与えています。
ロマ族は流浪の民。
何世紀も蔑視や差別を受けてきたロマ族の人たちの、
嘆きの踊りともいえるかもしれません。
そのせいか、ダンサーは微笑んでいません。

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  ブレブレの画像ですみません。くるくるっとターンを決めたところです。

表情は、みんな険しい。あるいは、悲しそうでした。

観光中どこでも、添乗員さん現地ガイドさんが、
「スリに気を付けて! 人種差別するわけではありませんが、
ジプシーのスリグループがいます!」と繰り返します。
若い女の子3,4人で組み、犯行に及ぶのだそう。

グラナダでは、山の斜面に掘った洞窟で何世代にわたり暮らす人が、
千人単位でいるそうです。(ロマ族だけではなく、いろいろな民族が住んではるらしい)
それはそれでロマンというか、ファンタジーを感じてしまいますが。

みずからの文化・伝統を崩さず、マジョリティに同化しない人々。
そういう民族を、ざっくりいえばわたしは好きです。
でももちろん、現代社会では、好き嫌いでは測れない難しい問題をはらんでいますね。

■永遠のアイドル
最後に、コルドバのメスキータ内で「企画展」として展示されていた、
マリア様像をいくつか。
 これなんかは、聖母様然としていますが、
 
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 こうなると、アイドル? 
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 マリアさまの少女時代を表しているのな?

そう、マリアさまはキリスト教信者にとっての
永遠のアイドルなんでしょうね。

スペイン、いい旅でした!

スペイン③♪こんなこといいな・・・のガウディさん

  1. 2020/03/04(水) 19:37:55_
  2. 金亀のひとりごと
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観光4日目に訪れたのが、バルセロナ。
ここは、アントニ・ガウディ設計の
聖家族教会(サグラダ・ファミリア)とグエル公園が目玉です。
サグラダ・ファミリアについては、日本であまりたくさん紹介されすぎているせいか、
何も考えていませんでした。
が! とてもよかった。

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高ーい塔のナマの迫力はさすがだし、教会内部の美しさは予想以上でした。

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教会特有の威圧感がなく
罪深いワタシ・・なんて敬虔な気分に浸れるのでもありません。
それよりも、浮遊感!
両手を塔の天井へのばしたら、空の国に遊びに行けるかな? という感じ。

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雲の世界みたいな天井。

着工したのは1882年、完成まで300年かかるといわれていましたが、
現在の見通しでは、2026年完成予定だそう。

 完成予想図
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いずれにしても自らは決して完成した姿を見ることはできないのに、
延々と作り続けていたガウディさんって・・・。

グエル公園も、そのガウディの設計です。
ここについては、予備知識ナシでしたが、いやー、こりゃおもしろい!
遊び心いっぱい、そこらへんのテーマパークなんてメじゃありません。
遊ぼう遊ぼう! なにして遊ぶ? こんな遊びはどう? 
そんな想像力をかきたててくれます。
 
 お菓子の家みたい。
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回廊。自然そのものを表わしたデザインです。
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だれでもくつろげちゃう雰囲気がいいな
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グエル公園のシンボルのトカゲちゃん
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ガウディさんて、おもしろいカタチ、楽しいカタチが大好きだったんでしょうね。
教会も公園も手掛けた住宅、どれも
「♪こんなこといいな できたらいいな」をカタチにしてしまった、
すごく童心に満ちた人だったような気がします。



スペイン②君はイスラム建築が好きだったのか。

  1. 2020/03/03(火) 20:13:59_
  2. 金亀のひとりごと
  3. _ tb:0
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今回のスペインツアーにあたって、事前学習した本は、コレ。
『アルカサル――王城』青池保子著、秋田書店プリンセスコミック

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舞台は14世紀のイベリア半島。覇権争いを繰り広げる王、騎士たちを描いています。
歴史全体を理解するには、それほどの役には立ちませんでしたが――。
イスラム教国との関係はなんとなくわかりました。
スペイン国土は数世紀の長きにわたり、
イスラム教国に国土を奪われたり、奪い返したりの争いを繰り広げてきた地です。
当然、あちこちにイスラム教徒の建造物が残されています。
それらのほとんどが、キリスト教徒によって、破壊されてしまったわけですが、
中には残されて世界遺産となったものもあります。

コルドバの「メスキータ」(「モスク」という意味)もその中の一つ。
イスラム教の寺院であったものを、キリスト教徒が奪い、
増築改築をくり返して現在の姿になったそうです。

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シンプルでデザイン性の高いイスラム建築です。
当時のキリスト教政権がぶっ壊してしまった部分もたくさんあり、
そこにゴシック、ルネサンス、バロック建築部分が
くっついているという、言葉だけだともしかして悪趣味?と思われかねませんが・・・。

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  ここは、キリスト教の祭壇ですな。

美しく荘厳です。地球上とは思えず、なんだか別の星にいるよう。 

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この円柱、かつては1000本もあったそうですが、今は856本。
柱は、あちこちの寺院からぶんどってきたそうで、よく見るとバラバラなんですって。
 
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そしてイスラム建築の華といえば、グラナダのアルハンブラ宮殿。
わたしのあこがれの地です。

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ここは、メスキータのようにキリスト教式に改築された部分はなく、
避暑地として王侯貴族に愛されてきたとか。
精緻な象嵌細工、モザイク模様や、装飾タイル、アラベスク文様が施された化粧漆喰。
ためいきを通り越して、足をジタジタさせてしまった。
ああ~~~、ここ、好き! 

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わたしは、ヴェルサイユ宮殿もエカテリーナ宮殿もノイシュバンシュタイン城も
行ったことがなく、
宮殿内部といえばシェーンブルン宮殿くらいしか見学していないのですが・・・
どうも、あの手のお城は苦手かも。
コテコテした金ピカ調度品や、肖像画が並ぶゴージャスな広間とか、
好きになれないなあ。
「あげようか」といわれても、もらわないと思う。
(だれもそんなこと言ってくれないけど)。
でも、アルハンブラ宮殿は別! グラシアス、おおきに! とバンザイしてもらっちゃう。
(だから、だれも言うわけないって)。

このイスラム様式のデザインは、文字や図形や植物を描いた紋様で成り立っています。

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それは、イスラム教は偶像崇拝ご法度のため、人や動物の彫刻や絵も禁じられていたから。
なるほど! わたしがひきつけられるのは、そこだ。
肖像画や彫刻がないのが、すっきりして好きなんだわ。
もともと、アイヌの文様やケルトの渦巻き模様が、大好きだし。

それから、暑い地方なので開放的な設計であること。わたしも夏が苦手だもの。

宮殿内は水が重要な役割を果たしていて、池や噴水がいくつもありました。
暑くて雨が少ない地方なのに、です。
水源はシエラネバタ山脈の雪解け水ですって。
部屋に居ながら水の流れる音を聞き噴水をながめるということは、
王族にだけ許された贅沢だったことでしょう。

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  ライオンの噴水。でも、たてがみがぜんぜんないの。メスですか?と現地ガイドさんに聞いたら、
 デザインなので・・・とムニャムニャ。突っ込んじゃってスミマセン。

イスラム建築は、日本ではなかなか体感できませんが、いいものですね~~~。

こんな児童書もあります。
『モスクへおいでよ!』瀧井宏臣・著 小峰書店

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世界の四人に一人はイスラム教徒、
なのにニュースで報じられるイスラムの話題は、ぶっそうなものばかり。
大人だって知らないことがたーくさんあります。というか、知っていることが少なすぎる。
そんなイスラムの人々のことを、わかりやすく学ぶのに好適な本です。


スペイン ①コロナ禍中になんかすんません

  1. 2020/03/02(月) 18:25:36_
  2. 金亀のひとりごと
  3. _ tb:0
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まったくえらい騒動になったもんです。コロナ禍、いつまで続くのでしょうね。

そんななか、のんきにもスペイン旅行に行ってきました。
現地で東洋人締め出しなんて目にあったらどうしよう、
空港で検疫がめちゃ厳しかったらやだな、などと心配していましたが、
ひとつもそんな目にあわず、快適でしたよ~。

まず、素晴らしかったのは、街。
観光一日目、世界遺産の古都トレド。

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マドリードからほど近く、1,500年の歴史のある街です。
宗教画で知られるエル・グレコが創作活動に励んだ地だそうです。
サント・トメ教会で彼の傑作といわれる「オルガス伯爵の埋葬」を見学しました。

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「オルガス伯爵」の青黒い遺体がばっちり描かれ、
絵画芸術にうといわたしは「へえ~~~」。
(ハイ、どシロートなもんで。でも色彩がすごくきれいなことは、わかった)

路地がいっぱい。

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肉屋さんの店先に吊り下げられた生ハムや、

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おみやげ屋さんの店先のドン・キホーテ&サンチョ・パンサの像や騎士の鎧に、異国感満載。

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観光二日目は、世界遺産の街コルドバ。

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ここの目玉は「メスキータ」ですが、それは後日に記します。
この街もとっても素敵な路地や、パティオ(中庭)のある家がたくさんありました。

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猫に変身して忍び歩きたいな~。

その後訪れたミハスは、地中海を見おろす、かわいい「白い村」。

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路地の石畳を歩くのは、海外旅行の楽しみの一つ。
ほんまは、ツアーで駆け足で回るんじゃなくて、
滞在してのんびり歩いてみたいなあ。



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プロフィール

金G亀美

Author:金G亀美
イラスト:大塩七華
かなじ・なおみ 児童書作家 埼玉県在住。
主な著書に『さらば、猫の手』(岩崎書店)『マタギに育てられたクマ』(佼成出版社)『ミクロ家出の夜に』(国土社)『花粉症のない未来のために』『子リスのカリンとキッコ』(佼成出版社)『知里幸恵物語』(PHP研究所)『私が今日も、泳ぐ理由 パラスイマー一ノ瀬メイ』(学研プラス)『となりの猫又ジュリ』(国土社)『クレオパトラ』『マイヤ・プリセツカヤ』(学研プラス)『読む喜びをすべての人に 日本点字図書館を創った本間一夫』(佼成出版社)など。
日本児童文芸家協会会員 
童話サークル「かざぐるま」会員
よみうりカルチャー・大宮教室
「童話を書いて楽しもう」講師

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