小さな粒でも力持ち
わたしはサクランボが大好き。
でも、安いものではないから、
一年に一度こっそり買って、自室で隠れ食いしていまして、
一度でいいから堂々と、
サクランボをおなかいっぱい食べたいものと願っていました。
その夢が叶う日です。そう、サクランボ狩り。
桜の木に実がなっているのを見るのも、
それを摘み取って食べるのも、未体験ゾーン。
樹上のサクランボが、こんなに赤いとは! うん、木の実って感じ。
スーパーの果物売り場のものとは、輝きが違います。
味が濃い! 酸味は少なく、ジュンジュンとあっまーい!
せっせせっせ、摘んでは口に放り込むうちに、
甘みのせいか、わりとすぐにおなかいっぱいに。
幸せ~。
さて、わたしは果樹園に着くまで、ひそかに心配していました。
種はどうするんだろう、と。
ポリ袋のようなものを渡され、そこに出すのかな?
それとも、地面にプッ? それって抵抗あるなあ。
みっともないし、木の下に種がたまっていくだろうし・・・。
けれども、果樹園のおっちゃんは、さらりといいました。
「種は地面に出してください」あ、いいのか。
種をプッ。プップップッ。全然平気でした。
遠くの山々に見守られた梅雨晴れの果樹園で、
桜の木の恵みを感じながら、プップップッ。
種をどうしたらいのか思案していた自分、小さいなあ。
土に返す、それだけのことだった。
サクランボを食べると思い出す本です。
「チェリー」野中ともそ ポプラ社 2010年
13歳の祥太は、夏休みに親戚筋を訪ねてアメリカ北西部「サクランボの州」へ。
そこで出会ったのは、森の中に暮らす女性モリー。
大人なのに人見知りで無邪気さを持つ彼女に、
祥太は惹かれていくが、実はこの二人には途方もない年の差が・・・。
ありえない設定の、だがこれはたしかにみずみずしい恋の物語です。
サクランボの香りとさわやかな風が、
ありえない年齢差を越えたありえる物語へ、魔法のように昇華させています。
樹上にある実もスーパーのケースの中でも、
あんみつやレモンスカッシュの飾りであっても、
サクランボには、一粒一粒にその大きさを越えた力が宿っている・・・と、
サクランボ好きの考察でした。
でも、安いものではないから、
一年に一度こっそり買って、自室で隠れ食いしていまして、
一度でいいから堂々と、
サクランボをおなかいっぱい食べたいものと願っていました。
その夢が叶う日です。そう、サクランボ狩り。
桜の木に実がなっているのを見るのも、
それを摘み取って食べるのも、未体験ゾーン。
樹上のサクランボが、こんなに赤いとは! うん、木の実って感じ。
スーパーの果物売り場のものとは、輝きが違います。
味が濃い! 酸味は少なく、ジュンジュンとあっまーい!
せっせせっせ、摘んでは口に放り込むうちに、
甘みのせいか、わりとすぐにおなかいっぱいに。
幸せ~。
さて、わたしは果樹園に着くまで、ひそかに心配していました。
種はどうするんだろう、と。
ポリ袋のようなものを渡され、そこに出すのかな?
それとも、地面にプッ? それって抵抗あるなあ。
みっともないし、木の下に種がたまっていくだろうし・・・。
けれども、果樹園のおっちゃんは、さらりといいました。
「種は地面に出してください」あ、いいのか。
種をプッ。プップップッ。全然平気でした。
遠くの山々に見守られた梅雨晴れの果樹園で、
桜の木の恵みを感じながら、プップップッ。
種をどうしたらいのか思案していた自分、小さいなあ。
土に返す、それだけのことだった。
サクランボを食べると思い出す本です。
「チェリー」野中ともそ ポプラ社 2010年
13歳の祥太は、夏休みに親戚筋を訪ねてアメリカ北西部「サクランボの州」へ。
そこで出会ったのは、森の中に暮らす女性モリー。
大人なのに人見知りで無邪気さを持つ彼女に、
祥太は惹かれていくが、実はこの二人には途方もない年の差が・・・。
ありえない設定の、だがこれはたしかにみずみずしい恋の物語です。
サクランボの香りとさわやかな風が、
ありえない年齢差を越えたありえる物語へ、魔法のように昇華させています。
樹上にある実もスーパーのケースの中でも、
あんみつやレモンスカッシュの飾りであっても、
サクランボには、一粒一粒にその大きさを越えた力が宿っている・・・と、
サクランボ好きの考察でした。
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