金亀苑 金治直美ブログ

児童書を追いかける日々

『知里幸恵物語』、出ました!

  1. 2016/05/29(日) 13:17:08_
  2. 金亀からのお知らせ
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26日は、日本児童文芸家協会の、総会、贈呈式、懇親会でした。
総会の前にも、会議と交流会がありました。
一年で一番長い日は、無事に、にぎやかに楽しく終了しました。
                2016 懇親会


深夜帰宅したら、おお、印刷したてのわたしの著書がどんと届いてました。
『知里幸恵物語 アイヌの「物語」を命がけで伝えた人』
PHP研究所からです。

 幸恵


「知里幸恵」は大正時代、アイヌ人として初めて、
アイヌの詩物語「ユカ」を日本語に訳した女性です。
「銀のしずく降る降るまわりに……」、聞いたことありますでしょうか?
それが、知里幸恵が訳したカムイユカ「梟の神の自ら歌った謡」の出だしの詩句です。
 幸恵の生涯を追っているあいだは、
心が震えるような喜びと悲しみに浸れたひと時でした。
でも、アイヌの歴史や文化についての記述は難しくて、
いやもう、編集者さんや監修協力の先生に、
めっちゃご苦労をおかけしました。
はひ~、なんとか出版にこぎつけました~。
それにしても、あの高名な金田一京助博士が、
「語学の天才」と絶賛したのが、知里幸恵さん。
その才媛のことを、わたしなんかが書いちゃっていいのだろうか・・・?(今さらなにいうか)

勉強のために、アイヌのお料理教室にも行ったこともあります。
鹿肉の煮込みとか、イクラどっさりポテサラとか、
じゅるる~、そりゃもう、おいしかった!


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今年の児童文芸家協会の賞です

  1. 2016/05/22(日) 15:22:48_
  2. 新しいインクの匂い
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一年で一番長い日が近づいてまいりました!
5月26日の日本児童文芸家協会の、総会・贈呈式・懇親会です。
総会の前には、「サークル交流会」を開催、
さらにその前にもややこしい会議があるので、
5つのイベントがぎっしりです。
体力を温存しとかないと!

贈呈式は、児童文芸家協会賞、児童文芸新人賞、児童文芸幼年文学賞、
そして児童文化功労賞の4賞を贈呈します。

今年の児童文芸家協会賞は、「ひかりあつめて」
杉本深由起・著 いわさきちひろ・装画 小学館

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これは、詩集です。そして、物語でもあります。
「ことばのチカラでいじめを超える!」とあります。
転校してきた学校には、いじめにあっている女の子がいて、
やがてそのターゲットは主人公に移り――。
柔らかく、まっすぐに芯を突くことばでつづられた詩の数々。
絶望のなかに見出す、小さな希望のひかりが、
ほっかりと胸に染みわたっていきます。
詩集はなかなか商業出版にならない時代に、
この本の存在自体に拍手したくなります。
いじめをめぐる長い物語では重すぎて開けないという人にこそ、
読んで味わっていただきたい作品です。

そして、今年誕生したのが、児童文芸幼年文学賞。
隔年で、優れた幼年童話・絵本に与えられます。
第一回目の受賞作が、「ミルクが、にゅういんしたって?!」
野村一秋・著 ももろ・絵 くもん出版

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ハムスターの死を「入院」といつわる先生。
そう、先生だって、嘘をつく。
この設定、元小学校の教師である作者ならではかもしれません。
それぞれの胸に、いっぱいいっぱいの秘密や心配をかかえる先生と子どもたち。
そこからにじんでくる優しさ。子どもたち、そして先生の心の成長。
質の高い幼年童話とはこういうものなんやなあ・・・。

新人賞はこの2作。
「いくたのこえよみ」堀田けい・著 理論社
「しゅるしゅるぱん」おおぎやなぎちか・著 福音館

この2作、まるでちがう味わいで、どちらもびっくりのおもしろさです。

26日、これらの作品の作者さんが勢ぞろいします。忙しくも楽しみな一日です。 
受賞されたみなさま、おめでとうございます!


港のごちそう

  1. 2016/05/15(日) 17:33:07_
  2. 金亀のひとりごと
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先日、千葉は銚子まで行ってきました。
本州最東端、本州で一番に朝日が登るところです。
海なし県サイタマ人、潮の香だけで感激のあまり泣き出したり、はしませんよ。
でも、海を見るとハイになることは確かです。

銚子小旅行の目的は、鰯。銚子港は、鰯の水揚げ高日本一です。
地元の方がよく行くという和食屋さんへ。
ここは、その朝に水揚げされたものが供されるそうです。

鰯のお刺身となめろう。

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鰯臭さゼロ。魚のあぶらがさわやかに感じられるなんて!
なめろうは、味噌や薬味の味と渾然一体、
脳内幸福度上がりっぱなし。

つみれ汁。上品な味です。大根や人参まで鰯のダシでおいしくなってます。

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にぎり鮨。マグロのトロにも負けません。 

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鰯づくし、堪能しました。

青魚、特に鰯は冷蔵してもすぐに味が落ちます。
かといって冷凍しちゃったら、どんなに上手に解凍しても、
鰯はもう生では食べられません。
産地でしか味わえないこのうまさに、サイタマ人、「魚の身に泪」。

銚子は、お醤油の一大産地でもあります。
ヤマサとヒゲタ。銚子市内の飲食店ではどこでも、
平等に2社の醤油を仲良く並べてあるそうです。
 
しょうゆ

醤油羊羹。

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駅前には、濡れせんべい専門店。

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児童書のお祭だ!

  1. 2016/05/08(日) 15:41:59_
  2. 児童書のぐるり
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5月3日から5日、心うきうきの大型連休中の上野は、
親子さんがた~くさん!
「上野の森 親子フェスタ」です。
動物園や博物館、美術館にも負けない人出でした。

絵本、児童書など約5万冊の本を、読者謝恩価格(2割引)で販売、
そのほかにも、講演会や読みきかせやおはなし会もいっぱい!
噴水前広場には、出版社のテントがぎっしり集い、
そのなかに今回から著作者団体のテントもありました。
3日は、日本児童出版美術家連盟(童美連)、5日は日本児童文学者協会、
そして4日がわが日本児童文芸家協会が出展しました。

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当協会のHPもごらんください。
テントでは、会員の絵本や児童書を販売し、
特典はその場での作者のサインと、作者本人による読み語り。

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とはいっても、わいわい行き過ぎるお客さまがた、
われわれが作者だなんてわかってもらえないよね・・・
というわけで、みんなで、「わたしたちは作家です~~~! サインします~~~!」と
でっかい声で呼ばわりました。
Y先生やARちゃんなんて、ずーーっと声を出しっぱなし。
ホタさんはキンギョやパンダのかぶりものをつけてアピール。

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足をとめてくれる子どもたち、うれしいなあ。

 ふと目を上げると、
ずらりと地平線のかなたまで並ぶ児童書のテント(あくまでも心象風景です)

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そのなかを笑顔で行きかう親子さんたち。
ああ、夢のような光景じゃわあ。
子どもの本を好きな人が、こんなにたーくさんいてはるなんて。
バックにずっしりと、何冊もの絵本を買ってくれたパパやママ。
「これもほしいよう」とおねだりする小さい子
(もっとねだって! どんどんねだって!)

おもちゃ売り場も子ども服売り場もいい。
でも、児童書に人が集う風景は格別です。
未来が信じられる気がしてきます。
ここで会う人、みな美しき。


にじみ出るもの

  1. 2016/05/02(月) 15:37:45_
  2. 新しいインクの匂い
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 作家さんのお人柄は、どのくらい作品ににじみ出るものなのだろう。
この二冊の新刊、どちらもすごくおもしろくて、
どちらも作者さんのお人柄を感じた作品だ。

『ま~だだよ』 間部香代・作 ひろかわさえこ・絵 すずき出版

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 幼児向け絵本の王道を行くような作品だ。
絵とも素晴らしくよく合っている。
 おかあさんとかくれんぼをしているこぶたくん、
 もぐらくんやかえるさんやりすくんと出会い、
「かくれんぼしよう」とさそうけれど、
「もうすこしねてからね」とか「デザートまでたべおわったらね」。
まずやんわりと待たされるのだ。
すぐに「わーい、やろうやろう」という展開にはならない。
それぞれ、カエルさんにはカエルさんの、
りすさんにはりすさんの生活スタイルがあるのだ。
そこがいいな~。
作者の香代さんは、オシャレ感薫るハイセンスな個性の持ち主。
この愛らしい作品にも、それぞれの「生活スタイルを尊重する」というあたりに、
香代さんの個性、お人柄がにじみでているのはないかな。《けれびあ~ん!》

『めざせスペシャルオリンピックス・世界大会! がんばれ、自閉症の類くん』
   沢田俊子・著 文研出版

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こちらも、王道を行くノンフィクション作品だ。
 自閉症と診断された類くんは、
「大人になっても、知能の社会性も小学校低学年のまま」といわれていたが、
大好きなお友だちとの関わりのなかでどんどん成長し、
とても無理と思われた普通高校への進学をはたす。
そして、乗馬を始め、スペシャルオリンピックス(知的障がい者のためのスポーツ大会)の
世界大会をめざすようになる――といういわば「奇跡の物語」だ。
物語は、たくさんのエピソードが連なっている。
胸が熱くなり涙腺決壊したこと数回、
壮絶ないじめシーンですうっと血の気が引くこと数回。
取材時、類くんやご家族がよくここまで話してくれたもの、と思う。
作者の沢田さんは、きっとたくさんのたくさんの愛をこめて、
類くんやお母さんに会いにいったのだろう。
沢田さんのお人柄が、これだけの取材内容を引き寄せたのは
間違いないだろう。

さて、明日の5月3日から5日まで、
上野で「上野の森 親子フェスト2016」が開催されます。
児童書の出版社70社が出展する、子どもの本のお祭です。
五万冊もの児童書を謝恩価格で販売、講演会や読み聞かせもありますよ。
わたしの所属する日本児童文芸家協会も、
5月4日に出展しまーす! 遊びに来てくださいね!





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プロフィール

金G亀美

Author:金G亀美
かなじ・なおみ 児童書作家 埼玉県在住。
主な著書に『さらば、猫の手』(岩崎書店)『マタギに育てられたクマ』(佼成出版社)『ミクロ家出の夜に』(国土社)『花粉症のない未来のために』『子リスのカリンとキッコ』(佼成出版社)『知里幸恵物語』(PHP研究所)『私が今日も、泳ぐ理由 パラスイマー一ノ瀬メイ』(学研プラス)など。
日本児童文芸家協会会員 
童話サークル「かざぐるま」会員
よみうりカルチャー・大宮教室
「童話を書いて楽しもう」講師
イラスト:なかむらしんいちろう

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