金亀苑 金治直美ブログ

児童書を追いかける日々

神話の世界、出雲大社へ

  1. 2015/11/28(土) 17:24:39_
  2. 金亀のひとりごと
  3. _ tb:0
  4. _ comment:0
古事記っておもしろい。
明治から戦前戦中にかけて国威発揚に都合よく使われていたようだが、
おもしろいものはおもしろい。

古事記の神で一番人気があるのは、天照大御神? ヤマトタケル? スサノオかな?
わたしが好きなのは、大国主命だ。
因幡の白兎で知られる、やさしきヒーロー、
出雲神話の主人公にして、地上の王。
高天原の神に負けて国を譲ったとされるが、譲る条件として
「天に届くような社を建ててくれ」というのがあり、
そこで生まれたのが、出雲大社だ。

で、このあいだ行ってきましたよ。出雲大社。

                       DSC_0064+(640x359)_convert_20151128171221.jpg

う~~ん、好きだなあ、この屋根のカタチ。

         DSC_0071+(640x360)_convert_20151128171128.jpg

もともと仏教のお寺よりも、神社のほうがだんぜん好き。
お寺だと、なんだか叱られる感じがするが(わたしだけか?)、
神社は、乱暴なのや好色なのや、いろんな神サンいてはるから、楽しい。

境内には、うさぎさんがたくさん。

         DSC_0070+(640x359)_convert_20151128171253.jpg

かわいいけど、ここまでうさぎのキャラに頼らなくてもいいんじゃないの?

今の出雲大社本殿は、24メートルの高さだが、
平安時代ごろは神話のとおり「天に届くような高さ」、48メートルだったそうだ。
それを証明できる、三本の大木から成る柱が発掘されたし、古文書に図面もある。
これが、本殿前の地面に示された、そのぶっとい柱が立っていたと思われる位置と大きさ。
 
       DSC_0066+(640x360)_convert_20151128171100.jpg

そのかつての大本殿の模型が、隣接する博物館にあった。
模型でも荘厳だ。本物があったらいいなあ。復元してくれないかしら。

 DSC_0081+(640x360)_convert_20151128171020.jpg

大国主が好きなのは、高天原系ではないこと、
つまり統一国家を打ち立てた側じゃないから、という理由もある。
どうもわたしは、主流・権力者というのが好きではないのだ。
先祖は天邪鬼(アマノジャク)かもね。

それから、少彦名命(スクナビコナノミコト)も好き。
この神さま、大国主さんに協力して出雲の国を作ったそうだ。
名前どおりちっちゃくて、
ガガイモという植物の実をくりぬいた小さな舟に乗ってやってきたって。
かわいい! ちっちゃいもん好きの血が騒ぐ。

日本神話の神さまたち、ギリシャ神話に負けないキャラがいっぱいいてはります。

出雲そばもおいしゅうございました。三種類の薬味で三種の味が楽しめる三色割子そば。

               DSC_0063+(640x359)_convert_20151128171325.jpg




スポンサーサイト

「子どもたちの未来のために」と「子ども創作コンクール」

  1. 2015/11/22(日) 17:21:26_
  2. 児童書のぐるり
  3. _ tb:0
  4. _ comment:0
「フォーラム・子どもたちの未来のために」のトークイベントに参加してきました。

この会は、絵本学会、絵本作家・画家の会、童話著作者の会、
日本国際児童図書評議会、日本児童図書出版協会、日本児童文学者協会、
日本ペンクラブ「子どもの本」委員会を構成団体となって開かれています。

神楽坂の出版クラブ会館は、270人の大入り満員。
第一部のスピーチは、スタジオジブリの高畑勲監督、
「安保関連法に反対するママの会」の代表の方、「SEALDs」の山田さん。
若いお二人の率直な発言に、オバサン、うるっときてしまいました。
山田さんのスピーチ、
「自分の体は、自分のものだけではありません。卵子を通して、
二代後にまで連なっています……」まだ20歳の山田さんなのに、
もう次の、そして次の次の世代を見据えています。
目の前の経済しか考えず武器を輸出し原発を動かそうとする大人たちよ、
恥を知れ!

「安保関連法に反対するママの会」のスピーチ原稿は、
このフォーラムのブログに掲載されています。
《だれの子どももころさせない》が世界中の合言葉になりますように。

第二部のリレートークは、あさのあつこさん(作家)、
伊勢英子さん(絵本作家)、那須正幹さん(作家)、長谷川義史さん(絵本作家)、
村上康成さん(絵本作家)、柳田邦男さん(評論家)という、
これ以上は望めないくらいの豪華メンバーでした。

それにしても、「安保関連法に反対するママの会」や
「SEALDs」のみなさんのような若い人に、
とんだ苦労を負わせてしまったわたしたち中高年。
なんの心配もなく子育てや勉強に励んで、
未来に輝かしい希望を持ってもらいたいのにね。申し訳なさでいっぱいです。

翌日は、「おはなしエンジェル子ども創作コンクール」の授賞式で、
前日に引き続き神楽坂へ

DSC_0112+(640x360)_convert_20151122172018.jpg

このクンクールは、日本児童文学者協会、日本児童文芸家協会、
公文教育研究会、くもん出版が共催している子どもの創作コンクールです。
わたしは、選考委員のはしくれで出席してきました。

授賞式には、緊張と喜びでピカピカした子どもたちと、
それを見守るご家族の方の誇らしさに満ちたお顔がたくさん。

このコンクールが始まった当初は、環境問題や平和などを盛り込んだ、
道徳的な応募作が多かったそうですが、今はバラエティに富んでいます。
受賞作品は、われわれ書き手がびびりまくるような、
楽しくてわくわくするもの、う~~んとうなるものばかり。

ふと、恐いことを考えてしまいましたよ。
「戦争をやめて、平和を取りもどしたどうぶつ村のおはなしを書いて
コンクールに応募しようとした子がいました。
親がそれを見つけて真っ青になり、
『こんなこと書いちゃダメ! PTA治安維持委員に見つかったらたいへん!』と、
取りあげてしまいました……」
そんな時代に戻りませんように。

愛用の市内買い物用バッグです。

DSC_0116+(640x359)_convert_20151122173159.jpg



ドールハウスあれこれ

  1. 2015/11/08(日) 20:55:39_
  2. あんな本、こんな本、どんな本?
  3. _ tb:0
  4. _ comment:0
タイトルにひかれて、ちょっと変った物語を読んだ。
「ミニチュア作家」ジェシー バートン著 早川書房

無題

1600年代アムステルダム。貿易により栄えていたこの大都市が舞台だ。
裕福な商人の妻としてこの地にやってきた18歳のネラは、
不在がちの夫や、居丈高な年上の義妹にとまどうことばかり。
ある日、夫から精密で高価なドールハウスが贈られる。
(この本の表紙イラストが、ドールハウスになっている。
この時代、実際に贅沢なフィギュアが作られ、
それを富にあかせて買いそろえた大金持ちがいたのだろう)
ネラは、その中の人形が夫や義妹にそっくりであることに気づく。
その人形たちは、やがて新しい家族の悲劇的な行く末を暗示し……。
繁栄の時代のオランダの光と影が、こってりと語られている。
 
フィギュア大好きのわたしは(オタク度高し)、
わくわくしながらページをめくっていったが、別のイミでどきどき。
夫や義妹、使用人がかかえる秘密、港や街のにおいや、
屋敷のむっとするような暗い空気などが、なんてリアル! 
実際には「ミニチュア作家」のからみは少ないし、
(というか、実はドールハウスなしでも物語は成り立ってしまう)、
構成上???という部分もあったか、
濃厚でどすんとした物語を堪能した。

フィギュアといえば、切ない記憶がある。 小学校低学年だったと思う。
出かけた先で、母とともにおもちゃ屋に入った。
なにか買ってもらえる、というシチュエーションだ。
おままごとセットに目が留まった。たちまち心をうばわれた。
なんせ、そのころわたしが持っていたのは、
お祭の夜店で買ってもらった、プラスチックの安っぽいお皿やちゃわん、果物くらい。 
ま、当時はそんなもんだろう。
そのとき見たのは、今思うとフィギュアの領域だった。
精密度が違う。果物の缶詰などのラベルもホンモノそっくりだ。

ほしいよほしいよ、と鐘がリンリン鳴りひびく。
けれども、「これは高い」という、子どもらしからぬ気づかいと、
「小さくてすぐ失くしちゃいそうだ」という不安が、ほしいよの鐘を打ち消した。
「もう失くしたの!」「だからやめとけばよかったのに!」という
親の声が聞こえてきそうだ。
けっきょく、ほしいとは言い出せず、
別の何かもっと安いものを買ってもらった。

大人になった今、お気に入りのフィギュアを並べてにやにやしているのは、
あのときのガマンの反動なのかもしれないぞ。
ガマンって、良くない。 

このあいだ、浅草の江戸小玩具店でゲットした、纏と御用提灯。

DSC_0032_convert_20151108205018.jpg

あ~、オトナっていいなあ。10分迷っただけで買える。       

今までに見たなかで、一番身もだえしたフィギュアがこれ。
 dougu_convert_20151108203906.jpg

金沢兼六園成巽閣に展示されている、前田家のお姫様のお嫁入り道具のなかの雛人形セット。
「梨子地梅鉢紋唐草蒔絵雛道具 三棚」百五十年以上前のものだそう。
金蒔絵に螺鈿がちりばめられた精密な芸術品。紅筆なんて、5ミリくらいでした。
画像は、成巽閣HPからお借りしました。

「人形の家」古典名作。ゴッテン・著 岩波書店

              51WX9X2MKNL__AA160_.jpg

 人形たちのそれぞれの「人生」の重みと、運命に立ち向かう姿に胸を打たれます。

「引き出しの中の家」朽木祥・著 ポプラ社

             41itRL2T1ZL__AA160_.jpg

 引き出しの中につくった、ウサギの人形のための家。
女の子も「女子」も胸キュンしながら、時を旅できます。



子どもたちによる読み語り、いいね!

  1. 2015/11/01(日) 17:33:06_
  2. 読み語りは楽しいな
  3. _ tb:0
  4. _ comment:0
今日は、ちょいとおもしろいイベントがあった。
地元図書館での「小・中学生による読み聞かせ」だ。
小・中学生が絵本や紙芝居の読み方を練習し、
図書館の来館者の前で発表するというもの。
演者となる子どもたちは、事前の募集により集まってくる。
今年で10回目くらいになるらしい。

読み方の指南役は、市内の読み語りボランティアサークルの会員だ。
わたしも、そういったサークルの一員なので、
図書館司書さんの呼びかけにより、参上した。

練習は一週間前。マンツーマンで、絵本の持ち方から
ページのめくり方、声の出し方、読むスピード、感情の込め方などを、
先輩ヅラしてレクチャーしてきた。

今日がその発表の日だ。
集まったギャラリーは三十人ほど(読み手である子どもたちのパパママもたくさん)
わたしが担当したのは、中学一年生のお嬢さん。
よく通るきれいな声で、お客さんたちにしっかり目線を向けながら、
上手に読んでくれました!
どのお子さんも例外なく、下を向かない、声がよく出る、そして噛まない。
子どもって、つっかえるのが当たり前だろうにね。たいしたもんです。
本が好きなんでしょうね。

演者は、全部で9人。
読むものは、自分で選んで持参する。
「ぐりとぐら」「ペレのあたらしいふく」「おまたせクッキー」
「めっきらもっきらどおんどん」「どんくまさん」「そらいろのたね」など、
どれも、読みつがれている名作絵本だ。
子どもたち、小さいころに読んでもらった絵本を選んだのだろう。
絵本は、二代、三代と受け継がれていく。いいなあ。
何十年も愛されるものを産みだしていく絵本作家さんって、
なんて素敵なお仕事だろう。

しかしながら、危機感がひしひしと。
指南役のボランティアたち、
高齢化が著しいのだ(もちろんわたしも含めて)。
後継者がいないぞ。10年後がコワイ。
若い人たちは、仕事でいっぱいいっぱいなのだろう。
ママもパパも子育てと仕事を両立し、
さらにこういった地域活動にほんのちょっとでも
加われるような、ゆとりのある社会になったらいいのになあ。


「おまたせクッキー」パット・ハッチンス作・絵 偕成社
               51TD5WH323L__AA160_.jpg
 これ、実は、もんのすごくスリリングで、ドキドキするおはなしなんですよ! ホント。

「ペレのあたらしいふく」エルサ・ベスコフ作・絵 福音館
                    515W0yY3ZiL__AA160_.jpg
自分の力で、なにかを得ること。今の子どもたちにはとっても新鮮でしょうね。
でもって、得るのはモノだけじゃないんだってわかります。


NEW ENTRY  | BLOG TOP |  OLD ENTRY


プロフィール

金G亀美

Author:金G亀美
かなじ・なおみ 児童書作家 埼玉県在住。
主な著書に『さらば、猫の手』(岩崎書店)『マタギに育てられたクマ』(佼成出版社)『ミクロ家出の夜に』(国土社)『花粉症のない未来のために』『子リスのカリンとキッコ』(佼成出版社)『知里幸恵物語』(PHP研究所)『私が今日も、泳ぐ理由 パラスイマー一ノ瀬メイ』(学研プラス)など。
日本児童文芸家協会会員 
童話サークル「かざぐるま」会員
よみうりカルチャー・大宮教室
「童話を書いて楽しもう」講師
イラスト:なかむらしんいちろう

« 2015 11  »
SUN MON TUE WED THU FRI SAT
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 - - - - -

検索フォーム

ブロとも申請フォーム

QRコード

QR