金亀苑 金治直美ブログ

児童書を追いかける日々

どーれどれどれどれみみずー♪

  1. 2014/07/27(日) 21:34:15_
  2. 新しいインクの匂い
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すとうあさえさんの新刊絵本、「まなつのみみず」(佼成出版社)です。
絵は、かつらこさん。

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毎日せっせと仕事をするのは、地面の下のみみずたち。
そこへ、西の畑の仲間から助けを乞う知らせがあり……。

ほっかむりしたみみずたちや、ベレー帽のもぐらのじいさまが大活躍します。
かつらこさんの絵は元気いっぱいで、色合いがなんとも日本の夏っぽい!

みみずの仕事とは、いい土を作ること。
ミミズが土を食べ、フンをしてくれるおかげで、栄養分豊かな土が作られていきます。
野原の草木も畑の野菜も、みみずさまの恩恵に預かっているのですね。
土が見えにくくなっている今、この絵本を通して、
こんなありがた~いみみずのことを知ってほしいという、
すとうさんの思いが伝わります。
みみずのえらさを知るにつけて、この世界には無駄なものって、
何一つないんだな、と思わずにいられません。

こう書くと、この絵本はどちらかというと科学絵本か、
教育的な絵本かと思われるかもしれませんが、
いーえいえ。そこはあの「ざぼんじいさんのかきのき」の作者さん、
思いっきりはじけた創作童話で、とことんユーモラス。
絵本の醍醐味を感じます。

この絵本は、すとうさん作詩の「まなつのみみず」という童謡がベースになっています。
♪どーれどれどれどれみみず まなつのみみずはちょっとこまる…♪
という、手拍子で踊りたくなるような曲です。
たしかに、かんかん照りの日に地面の上に顔を出したみみずは、さぞ困ることでしょう。
この歌は、佼成出版社のHPから聴くことができます。
http://www.kosei-kodomonohon.com/information/post-19.html

すとうさんには、すでに全日本みみず連合会から
名誉会長就任のオファーが来ているそうです(嘘)。



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「だるまさんがころんだ」のようにゴーヤが

  1. 2014/07/22(火) 14:33:10_
  2. 金亀のひとりごと
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     ゴーヤのカーテンが、小さなベランダに濃い緑を提供してくれている。

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     ゴーヤ栽培は、二年前から。「緑のカーテン大百科」(学研教育出版)に、
      ゴーヤにまつわるノンフィクション物語を一話書かせていただいたことをきっかけに始めたものだ。

      五月末に植えた苗は、梅雨にもめげず一か月でネットのてっぺんまで届いた。
     今、五個の実がぷらんぷらんとゆれている。さすが埼玉の暑さはハンパじゃない。

     ゴーヤとお付き合いするたびに思い出すのは、「だるまさんがころんだ」だ。
     鬼が目をつむって後ろを向き、「だるまさんがころんだ」という、あの遊びだ。
     「だるまさんが……」と唱え終わって目を開けるたびに、
      鬼にタッチしにきた仲間がぐっと近づいている。
      その姿は、近づくというよりも一回り二回り大きくなったように見える。
     どきどきする。あと一回の「だるまさんが……」で、 巨人になっているのではないか、と。
     
      ゴーヤも同じだ。 一晩の「だるまさんがころんだ」で、めきめきぐんぐん。
      朝、水やりにいくと、昨日一日での成長ぶりに驚かされる。

     うらやましい! 大人になると、成長するのはおなか回りだけだもの。

      育てるということは、なんと心弾むことだろう。
     赤ちゃんはもちろんのこと、ペットも花も野菜も森林も。
     育っていくものに手を添えたり見守ったりすることは、
     人間の営みのなかで一番美しいことの一つかもしれない。
     その営みを楽しいと感じることは、人類に与えられた贈り物か。

     な~んて理屈っぽく考えたのは、実は植物を育てることが苦手だからなのだ。
       これまで枯らした鉢植えは数知れず。
     月に一度の水やりでOKの観葉植物ぐらいしか、育てられたためしがない。
     
      だから、ゴーヤを植えるときはためらった。水やりは面倒だし、虫が嫌い。
      初心者でも簡単だという作物なのに、失敗したらカッコ悪いなあ、と。
      執筆の参考にという名目がなかったら、土にさわることはなかっただろう。
      
      こんなわたしなのに、ゴーヤちゃん、よくぞ育ってくれました。
      よくぞ楽しませてくれました。

       さて、今年の初ゴーヤ料理はいつにしようか、何を作ろうかと、ただ今思案中。

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       チャンプルーもいいけれど、家族に一番好評なのは、
       薄切りにしたゴーヤとひき肉をまとめ、かき揚げ風にしたものです。
       天つゆではなく、生醤油のほうが、苦味とコクに合います。

 



耳は賢い――古事記の楽しみ方

  1. 2014/07/13(日) 20:57:19_
  2. あんな本、こんな本、どんな本?
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     ファンタジー作家・芝田勝茂さんによる講座、「初めての古事記」全六回が
     終了しました。

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          わたしは、一回目は都合がつきませんでしたが、
         残り五回は毎回楽しみに参加しました。
         芝田さんのわかりやすい解説や新解釈に、参加者は
         「へえ」「ほう」「へえ」「ほう」と駕籠かきの掛け声状態。
         わたしもしばし古代人にタイムスリップしていました。

         さて、古事記。
         わたしは、子どものころから、大人向き子ども向き、
         いろいろなバージョンにリライトされた「古事記物語」を何冊か読んでいました。
         原典にほぼ忠実に現代語訳されたものも読んだことがあります。
         
         古い時代の逸話ほど、力強くまたファンタジー色が強く、
         わたしにはおもしろく感じました。
         アマテラスとスサノオの話、大国主(大黒さま)の話、
         海幸山幸譚、ヤマトタケルの英雄譚。
         けれども、何度読んでも、どうも頭のなかでくっきりと像を結ばないようにも
         実は、感じていました。
         読んでいるときは、それなりに楽しめるのですが、
         おもしろさの的を、真芯でとらえていないためか、
         しばらくすると話の骨子さえもやもやとしてきます。
         もどかしくて、「記憶力、悪いな~」と嘆いていたのですが。

         今回、この講座では、芝田さんにていねいに音読していただき、
         それに耳を傾けていると、おおーー、わかる。像を結ぶ。
         耳で聞くと、神様たちのドタバタ騒ぎや愛の相聞の空気がびんびんと伝わってきます。
         これは、「自習」の黙読では得られない快感です。

         ふと思いましたね。もしや、楽譜と楽曲の関係に近いのでは。
         楽譜をいくらながめても、素人には音楽が聞こえてこなくて当たりまえ。
         口承文学とは、そういうものなのでしょう。
         昔話なども同様ですね。語りを聞くのが一番おもしろいかもしれません。
         耳は賢いのです。

         古事記は戦中に国威発揚に使われた反省、反動から、
         意図的に隅っこに追いやられてしまった過去があります。
         ギリシア・ローマ神話などのほうが、むしろ
         親しまれていたかもしれません。
         けれども、こんなおもしろい物語を書棚の暗がりに追いやるのは、もったいない。
         ヤマト政権がどうやってその地方を侵略し統一していったかを探るもよし、
         いにしえ人のおおらかな恋もようを楽しむのもよし、
         ぶっとんだ神話ファンタジーに「ありえへん」を連発するもよし、
         逸話をヒントに新しい神の物語を創作するのもよし。

        神話を題材にした物語といえば、コミックの世界にも数多あります。
        たとえば山岸涼子さん。発行は古いのですが、
        とんでもなく濃―いおもしろい世界を作り出していますよ。(画像はアマゾンから)
 
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        ご存知、「ヤマトタケル」。当然イケメンで、
        原典の小碓命(オウスノミコト=ヤマトタケル)よりも純情です。                       

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      「月読」(ツクヨミ)。アマテラスの弟で月の神です。
      古事記よりも日本書紀から材を得たようです。
      アマテラスの描き方が、めっちゃ斬新でエロい?

産卵、そして亀の個性

  1. 2014/07/08(火) 21:52:06_
  2. リアル亀
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  またまた、キメラ嬢が産卵した。今年二回目。
  
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    高齢産卵で、これだけたくさんの卵を産むのは珍しい。
    数日前から、ゴハンを食べなくなったなと思っていたら、
    やっぱり産卵だった。

    亀は子育てしないから、卵は産みっぱなしだ。
    卵を見つけたら、できるだけ早く取り除かないと、
    蹴っころがしたり踏みつぶしたりで、ほぼ壊滅状態となる。
    あとの水槽の掃除が、めっちゃたいへんだ。
    これは、キメラちゃんだけだろうか。つまり、ガサツ? 
    ほかのメス亀は、踏まないよう気をつけたりするのだろうか。

    亀にも個性はある。
    三匹中ただ一匹のメスのキメラは、一番好奇心旺盛で、水槽から脱出したがる。
    一番なついているのも、彼女だ。なんせ、呼べば振り向くのだから(犬猫飼っている人、笑ったでしょ)
    オスのうち、年上のガメラは、フンの量は特に多くはないのに、
    なぜか一番水槽の水を汚す。そのため、甲羅がすぐぬるぬるしてくる。
    年下のミニラは、顔がかわいい。ね?
    ほかの二匹が大好きなイトミミズを、あまり食べない。

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    亀がたくさん生息している池では、中州で何匹も何十匹の積み重なって
    日向ぼっこなどしている。
    あれは仲間の体の上に乗っている自覚ってあるのかなあ、石の上にいるのもいっしょかな、
    と昔は亀の知恵を疑問視していた。
    けれども、今ならわかる。もちろん個体を識別でき、相性の良し悪しもある。
    ガメラとミニラは顔を合わせればケンカになるし、ガメラはミニラのほうが好きらしい。

    同じ種類の動物で、いっしょに生育したとする。
    狩りのうまいヘタや身体能力ではなく、嗜好や相性や性格に差が出るのは、
    どんな種族から上だろう。爬虫類からだろうか。それとも両性類か? 
    魚類はどう? 軟体動物はどうかな? 
    タコさんAはお調子者、タコさんBは石橋を叩いて渡る派とか、ありえる? 
    それではメルヘンの世界か? 

    そう、動物を擬人化するのは童話の醍醐味だ。
    あんまり生物学的な正確さは、求めないほうがいいかもね。


命名・『ヘリャービン』

  1. 2014/07/05(土) 21:14:42_
  2. 金亀からのお知らせ
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   JAが発行している雑誌 「家の光」8月号、「親と子の童話」のページに、
   小さな作品を掲載していただきました。

               201408家の光-thumb-autox285-2188

  「『ヘリャービン』のねがい」という、ヘンテコなタイトルのものです。
  『ヘリャービン』というのは、へびの名前です。
  なぜ二重カッコをつけたかというと、  ヘリャービンというへびそのもの話ではなく、
  『くろへびのヘリャービン』というタイトルの「絵本」が主人公だから。
  図書館の絵本コーナーを舞台にした物語です。
  丸山誠司さんのカラフルな絵がピカッと光っています。

  この『ヘリャービン』という名前は、かれこれ10年以上前に、
  習作でへびが出てくる絵本のテキストを考えていて、ふと思いついたものです。
  自分でも気に入っていて、いつか日の目が見れたらいいなと思っていました。
  今回、この小さなおはなしで生かせて、とってもうれしい。
 
  長めの名前が好きです。ほかに長い名前で気に入っているのは、
  「チェプオユン」(『児童文芸』2014年4・5月号掲載『チェプオユンの汽車』)。
  そういえばデビュー作の主人公は、桜井リュウイチローだったな。    

  「ホッツェンプロッツ」とか「ルンペルシュテルツヒェン」とか「綾小路きみまろ」とか、
  語感だけで楽しくなってきません?

  実際には、わたしの場合、短い名前をつけることが圧倒的に多いのです。
  短編では一字でも短くしないと文字数オーバーしそうなので、
  二文字か三文字の「レン」とか「シュウ」とか「マナ」とかになります。
  字数が許せば長い名前にしたいなあ。
  といっても、日本名ではそれほどは長くはできませんが。

  では、日本名で長い名前といったら? それは、なんといっても古事記の世界。
  『天邇岐志國邇岐志天津日高日子番能邇邇藝命』……誤変換じゃありません、
  「あめにきしくににきしあまつひこひこほのににぎのみこと」、
  ハイ、これは神武天皇のひいおじいちゃまであります。
        かしこみかしこみ~。


ちょいと江戸まで遠足に

  1. 2014/07/02(水) 17:30:15_
  2. あんな本、こんな本、どんな本?
  3. _ tb:1
  4. _ comment:0
    「一人遠足」してきた。江東区にある「深川江戸資料館」。
    両国の「江戸東京博物館」は名何度も訪れているけれど、
    こちらは初めて。

    江戸時代の終わりごろ(天保年間)の深川の町並を実物大で再現している、
    江戸好きにはたまらない場所だ。


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     ここのすごいところは、写真OKはもちろんのこと、
    その建物に上がりこむのも、家財道具に触れるのもOK,ということ。
    長屋の畳に上がりこんで、うたたねしたくなりやしたぜ。


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  八百屋の店先
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  棒手振りの貝の剥き身売りの長屋
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     江戸時代がずっと続いていたらいいのに、と考える人は、きっと少なからずいるにちがいない。

     たとえば、こんな本。
 「金春屋ゴメス」西條奈加著 新潮社  
  
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     近未来の日本で、「鎖国下の江戸国」が存続。「日本人」も入国することもできるが、
     あちらはあちらの自治と文明があり、それを少しでも損なっちゃあならねえ決まりだ。
     その「江戸」で、ご政道を揺るがす事件が起きて……。

 
   「ちょっと江戸まで」津田雅美 白泉社
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     こちらは明治のご一新がなくて、ずっと徳川様の時代が続いている、というコミック。
    実際の江戸時代の武家の日常をなぞらえて、お世継ぎをめぐる騒動が語られていきますぜ。

   どちらの作者も、江戸時代がダイダイ、だーい好きなのがすぐわかる。
   もちろん、封建制であった。いろいろな差別は、あたりまえのように存在していた。
   けれども、庶民はおおむね、おおらかに楽しく生きていた。
   
   そして、戦争がなかった。あの時代、泰平の世が二百年以上も続いたという国が、
   世界じゅうでどれだけあるだろうか。

   昨日、集団的自衛権の行使の容認が閣議決定された。戦争への道が開かれつつある。

   なつかしい江戸時代の日本人たちは、これをどう見ているだろう。






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プロフィール

金G亀美

Author:金G亀美
かなじ・なおみ 児童書作家 埼玉県在住。
主な著書に『さらば、猫の手』(岩崎書店)『マタギに育てられたクマ』(佼成出版社)『ミクロ家出の夜に』(国土社)『花粉症のない未来のために』『子リスのカリンとキッコ』(佼成出版社)『知里幸恵物語』(PHP研究所)『私が今日も、泳ぐ理由 パラスイマー一ノ瀬メイ』(学研プラス)など。
日本児童文芸家協会会員 
童話サークル「かざぐるま」会員
よみうりカルチャー・大宮教室
「童話を書いて楽しもう」講師
イラスト:なかむらしんいちろう

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