FC2ブログ

金亀苑 金治直美ブログ

児童書を追いかける日々

絵本のチカラ

  1. 2021/01/10(日) 15:05:58_
  2. 読み語りは楽しいな
  3. _ tb:0
  4. _ comment:0
新年となりましたが、
先が見えない2021年ですねえ。
元日から新型コロナ感染者数鰻登りで、
ついに緊急事態宣言。
我が家では、ギリギリのタイミングで
二組の息子夫婦と孫ちゃん三人、
みんな集まれたのは、ラッキーだったと思わなくてはね。

一番上のえむちゃん、来月で三歳。
日々猛烈なスピードで、ことばを習得中です。

寝んねの前に絵本を読んであげたときのことです。
本は、お気に入りの『ピヨピヨ スーパーマーケット』。
工藤ノリコ・作 佼成出版社

トマト小 (2)

スーパーが舞台なので、
当然野菜売り場の絵もあります。
そのページを開いていたら、えむちゃんが急に
「トマトのえほんは?」といいだしたのです。

トマトの絵本といえば、うちにあるのは『トマトさん』。
田中清代・作 福音館書店

トマト小 (1)

たしかに、読んであげたことはあるけれど、
そのときはあまりお気に召さなかったようで、
反応はなく、
「こっちー」と、すぐ別の絵本を指さしたのです。
しかも、読んであげたのは夏のこと、
実に五か月も前です。

あの『トマトさん』のこと? 覚えていたの?
半信半疑でとりだして読んであげると、
今度はじーーーっと見入り聞き入り、
「もういっかい」のリクエスト。
やっぱり、この絵本のことだったようです。

覚えていたんだ! そして、気に入ってくれたんだ!
えへー、うれしいなあ。

いえね、わたしは孫自慢をしたいわけじゃあございません。
いいたいのは、
幼児の記憶力はたいしたもんだということと、
絵本の力ってすごいなあということであって、
ええ、孫自慢ってわけじゃあ・・・。

地元のおはなしボランティアサークルで読み語りをやって、
30年ほどにもなります。
たくさんの子どもたちに読み語って、
幾度も、「おっ、キターーー!」と
手ごたえを感じるときがありました。
子どもたちがじーっと食い入るように
聞き入っているとき、
騒いでいた子どもが、絵本の前で静かになったとき、
「もう一回読んで」「この次もこれ読んで」と
リクエストされたとき。
読み語りへの最大のご褒美です。

コロナ禍でおはなし会が休止して、
もう11か月になります。
孫ちゃんに読み語るのは、うれしいひとときですが、
放課後児童クラブや図書館に来てくれる
子どもたちにも、会いたいなあ。
みんな、絵本やおはなしの楽しさを、
覚えてくれているかなあ。
絵本のチカラが、子どもたちの
胸に残っているといいなあ。


スポンサーサイト




ハンコツの絵本

  1. 2020/02/16(日) 15:46:03_
  2. 読み語りは楽しいな
  3. _ tb:0
  4. _ comment:0
月に三回ほど、絵本の読み語りをしています。
小学校の放課後児童クラブと、図書館が主な訪問先です。
何の絵本を読むか、毎回思案のしどころ。
選ぶ絵本の基準は「子どもの気持ちによりそったもの」。
できるだけ、広く愛されてきた絵本を選ぶようにはしていますが、
どの本にするかは、最後はどうしても自分の感性です。
ある日小学校一年生へ読んだ絵本の選び方に、自分で笑えた~。

『しりとりのだいすきなおうさま』
中村 翔子 文 はた こうしろう絵 すずき出版

 519GJ119T9L__AC_UL640_QL65_ML3_.jpg

王様は、しりとりが大好き。
食事の料理もしりとりの順番に出すよう、家来に命じています。
ある日家来たちは王様のその困った習慣をやめさせるために一計を案じ・・・。

『ちゃんとたべなさい』ケス・グレイ・文 ニック・シャラット 絵 小峰書店  
 
 81sSBqNBq1L__AC_UL320_ML3_.jpg

 デイジーはおまめがだいきらい。ママはいつもデイジーにいいます。
「おまめもちゃんとたべなさい」。
ママは、「アイスクリームあげるから」「遊園地につれていってあげるから」と、
交換条件をどんどん出してきますが、返事はいつも「おまめだいきらい」。

『かたあしのひよこ』 水谷 章三 文 いとう ひろし 絵 ほるぷ出版

 91EhYWnqlVL__AC_UL640_QL65_ML3_.jpg

金の足のひよこがいました。それを知った王様は、片足を取っていまいました。
取り返しに出かけたひよこは、ライオンや「川」たちを味方につけて、お城へと向かいます。

王さまに対抗する家来、そして一本足のひよこ。
ママのいうことを頑として聞かない女の子。
そうか、わたしって、こういう本が好きなんだわ。
いくつになっても素直じゃないというか、
「権力者」をやりこめる物語に共感するのでしょうね。

あ、この本は三冊とも、子どもたちに人気です、念のため。


つい、イケナイことを・・・

  1. 2019/04/28(日) 16:28:45_
  2. 読み語りは楽しいな
  3. _ tb:0
  4. _ comment:0
わが町に、四つ目の図書館が開館し、
土曜日の午後、絵本読み語りボランティアに、いそいそと出かけて行った。

   DSC_0016.jpg

こぢんまりとした絵本コーナー。

           DSC_0018.jpg

集まってくれた子は、
幼稚園児の女の子ちゃんや、二年生の男の子ちゃん、三年生のお姉ちゃんなど、
年齢はばらばら。
なので、いつでも人気の、スタンダードな絵本から。
『くろねこかあさん』  東君平 作 福音館書店

             41l1TuxudBL__SX469_BO1,204,203,200_
 シンプルなデザインの「なるほど感」を楽しむ本。

『しりとりのだいすきなおうさま』  中村翔子 作 はたこうしろう 絵 すずき出版

        519GJ119T9L__AC_UL640_QL65_.jpg

これは、ほんまに小さい子から大きい子まで、しりとりで盛り上がる!
大人もニヤリ。

この本を読んでいる途中で、二年生の男の子ちゃんが寄ってきた。
わたしにぴったりとくっついて絵に見入り、
「サンドイッチ!」「ちくわ!」としりとりに応えてくれる。

男の子ちゃんから、育っていく若木のにおいがする。
やわらかいおなかの暖かさ。
ああ~~かわいいなあ。
わたしは、男の子の背中に片手をのばし、
おなか回りを軽く、かるーくだきしめた。
五秒後。
はっと気づいて、手をそろそろとひっこめた。

だめだめ、これはNG。
よそ様のお子さんを抱きしめたりしちゃ、だめ。
もし、読み手が男性で、子どもが小学生高学年の女の子だったら?
あきらかに問題になるよね。
わたしがオバサンであっても同じこと。
子どもに関わる仕事をさせてもらっているというのに、
「うっかりしてました、あんまりかわいいもんで」では、すまされないぞ。

思えばわたし自身、子どものころ、よく知らない大人から頭をなでられたりするの、
苦手だった。
「なんでなでるの?」「なんか恥ずかしい。ヤダ」と感じていたなあ。
でも、そのころは、嫌がる自分がおかしいと思っていたっけ。

うん、おかしくはなかったんだ。
ヤダはヤダで、いいんだよねえ。

子どものころの自分に、「よし!」とうなずくと同時に、
かわいいとつい手がのびてしまう罪深さも味わってしまった、
ほろ苦い春の日でした。


三月のおはなし会から

  1. 2019/03/31(日) 15:00:00_
  2. 読み語りは楽しいな
  3. _ tb:0
  4. _ comment:0
桜が三分咲きとなった。
でも、椿はだいぶ前から満開。えらいぞ、椿。

tubaki.jpg


椿の咲くころになると、『いってかえって星から星へ』を手に取る。
(佐藤さとる・文 田中清代・絵  ビリケン出版)

無題

先日、三月の放課後児童クラブでのおはなし会で読み語った。

ある星の宇宙船が、地球に接近! 乗組員が降りたったのは・・・。
この絵本は、最後のページまで行くと、上下ひっくり返してページを逆もどりしながら読み、
最初の絵に戻っていくという、おもしろい作りになっている。
つまり宇宙船の地球への往路と、復路の絵が共通なのだ。
でも、上下逆だから、ついさっき見た絵であることは、すぐにはピンと来ない。
そのくらい、ひっくり返していてもちゃんと成立する巧みな絵ということかな。
椿は、登場する地球の景色に(ニホンの、何の変哲もない児童公園)描かれている。
美しい宇宙船、美しい地球に、見惚れてください。

ほかに、よく三月に読むのは、
『ロバのシルベスターとまほうのこいし』ウィリアム・スタイグ 作・絵 評論社

51BQCGXRYAL__SX376_BO1,204,203,200_

一年のしめくくりに、じっくり読みます。
自分を大切にすることや、
パパとママがどんなに我が子を愛しているかを知ってほしくて。

『ひつじのメイ パパとママ』穂高 順也・作 沢田 としき・絵 キッズメイト

51S0FR180QL__SX334_BO1,204,203,200_

 パパとママは、なぜけっこんしたのかな?
そんな疑問をいだいたひつじのメイ。
自分が生まれてきた意味を問うお話ではあるのだが、
まあそこはあまり難しく考えないで、
次々に出てくる
もしパパがブタだったら? とかママがゾウだったら? などの展開を
子どもたちといっしょに楽んでいます。
わたしは、いろいろな動物とヒツジとのハイバイブリットとなったメイの、
「ブヒーメェェェ」とか「パオーメェェェ」とかの鳴き声を、
高らかに読むだけで、テンション上がるわ。 

さて、四月からまた、放課後児童クラブで新一年生と会える。
一年間、いっしょに絵本やおはなしの世界を旅しようね。


クリスマス絵本で、極寒の国へ

  1. 2017/12/17(日) 17:53:14_
  2. 読み語りは楽しいな
  3. _ tb:0
  4. _ comment:0
クリスマス絵本で、極寒の国へ
 
市内の放課後児童クラブで、絵本の読み語りボランティアをしています。
12月は、やっぱり一冊くらいは、クリスマスの絵本をプログラムに入れたいところ。

で、今回読んだのは、これ。

『サンタクロースのおてつだい』
ロリ・エベルト 著 ペール・ブライハーゲン 写真 ポプラ社

サンタ

写真絵本です。
でも科学絵本やノンフィクションではなく、ファンタジー。
フィンランドを舞台に、小鳥や馬やトナカイの助けを借りてサンタさんに会いに行き、
プレゼントの配達のお手伝いをする、という内容です。
ストーリー自体は、目新しいものではありません。
でも、動物たちと主人公の少女のあまりに自然なたたずまい、
雪原の美しさに、ほ~~~~っと息を飲むほど。

読み始める前に、子どもたちに、ちょっとよけいなことをいいました。
「これね、絵じゃなくて写真なの」
すると、食いつき方が違う! 
「写真? じゃあ、ほんもの?」
「ぬいぐるみじゃないの?」
「ううん、ほんものだよ」

ほんとうに、ほんものの動物写真です。
本文の画像を載せられないが残念!
どうやって撮って構成したのかな?
サンタさんのそりが空を飛ぶところなども、ものすごく自然です。

この絵本、読むと10分くらいかかってしまう長いもので、ちょっと心配でした。
ストーリーテーリングでは、10分15分のお話でも、
こどもたちはちゃんと聞いて楽しんでくれます。
でも、絵本の場合、10分だと飽きてしまうことも。
じっと絵を見つづけるのが、くたびれるのかもしれません。 
絵本はもともと、大勢を相手に読み語るものではないからでしょう。
自分で読んだり、一対一で読んでもらうときはだいじょうぶ。
だから、大勢に読み語るときは、お話のおもしろさはもちろんですが、
絵に魅力がないと集中力がもたないのです。

この美しい写真絵本に、子どもたちはたっぷり浸ってくれたようでした。
写真の力ですね。

わたしが特に好きなのは、美しい雪原、そして「ジャコウウシ」。サンタさんへの道案内役で登場します。

ジャコウウシ
(写真は、ツアー会社の「生涯感動」さんHPからお借りしました)

ジャコウウシは、アラスカや北欧やカナダ北部のツンドラ地帯に住む大型のウシ科の動物で、
冬眠しません。極寒の北極圏で群れで生きています。

敵に襲われたり、強風で寒さが厳しい時には、オトナが円陣を組み、
その中に子どもたちを入れて守るそうです。
マイナス50度の雪嵐に円陣を組んで立ち向かう、ジャコウウシ・・・泣けません?
体毛や呼吸器官は、おそらく地球上でもっとも寒さに適応しているのではないかな。
10年ちょっと前にアラスカに行ったときに、その存在を知り、大好きになりました。

寒さが駆け足でやってきた今年の冬、
おこたで、寒い国の絵本を手にとってみては? プレゼントにもお勧めです。




NEW ENTRY  | BLOG TOP |  OLD ENTRY>>


プロフィール

金G亀美

Author:金G亀美
イラスト:大塩七華
かなじ・なおみ 児童書作家 埼玉県在住。
主な著書に『さらば、猫の手』(岩崎書店)
『マタギに育てられたクマ』(佼成出版社)
『ミクロ家出の夜に』(国土社)
『花粉症のない未来のために』
『子リスのカリンとキッコ』(佼成出版社)
『知里幸恵物語』(PHP研究所)
『私が今日も、泳ぐ理由 パラスイマー一ノ瀬メイ』
(学研プラス)
『となりの猫又ジュリ』(国土社)
『クレオパトラ』『マイヤ・プリセツカヤ』(学研プラス)
『読む喜びをすべての人に 
日本点字図書館を創った本間一夫』
(佼成出版社)など。
日本児童文芸家協会会員 
童話サークル「かざぐるま」会員

« 2021 06  »
SUN MON TUE WED THU FRI SAT
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 - - -

検索フォーム

ブロとも申請フォーム

QRコード

QR