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金亀苑 金治直美ブログ

児童書を追いかける日々

かしこいエルゼに学んだわ

  1. 2018/07/22(日) 18:37:46_
  2. 金亀のひとりごと
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我が家に、えむちゃん遊びに来た。
この冬生まれた女の子の初孫ちゃんだ。
新人ばーばは、ドキドキする。
というのは、我が家はめちゃくちゃ「バリアありー」の家で、
段差やでっぱりがひどいのだ。
えむちゃんが寝返りして、「畳スペース」から落っこちたらどうしよう。
「畳スペース」は、床から30センチほどの高さの「崖」なのだ!

幸い、ごろごろ連続寝返りは、まだのようで、今回は転落の危険はなかった。

        えむ③

しかし、はいはいやあんよができるようになったら、転落は必至。
さらに、駆け回るようになったら、テーブルやピアノの角にぶつかるにちがいない。

ふと、グリム童話の「かしこいエルゼ」を思い出す。
かしこいという評判の娘、エルゼに縁談がもちあがり、
相手の若者、ハンスが家に遊びに来た。
母親に命じられ、地下室へビールを取りに行ったエルゼ、
ビールの樽の上の棚に、職人がうっかり置き忘れたつるはしがあるのに気がついた。
「ハンスと結婚して、子どもが生まれ、その子が大きくなって、
この地下室へビールを取りに来る、
そしたらあのつるはしが、その子の頭に落ちてくるわ」
と、エルゼはさめざめと泣きだす。
すると、親たちや下男たちも、心配が伝染してさめざめと泣きだしてしまう、
という、笑い話なのだが。

はい、こんなかしこいエルゼにならないよう、
えむちゃんが転落しないための方策を考えましょう。
家具の角には、クッション材を張りましょうね。

それにしても、えむちゃんが大人になるころ、日本はどうなっているんだろう。
あいかわらず与党政権がやりたい放題なんじゃないか。
「合法的に」残業代を出さない職場で、死ぬまで働かされるんじゃないか。
カジノが日本中のあちこちに出現して、
怪しげなやつらがうろつき、かわいいえむちゃんを連れていくんじゃないか。
さらに、戦争が起こり、徴兵制があり、
えむちゃんにまで「赤紙」が届くんじゃないか・・・。

これは笑えない。
エルゼのように、先を読み過ぎるくらいがいい。
大人の責任として、危ない「つるはし」は、とっとと片づけなくちゃね。
日本中のえむちゃんが、なんの心配もなく育っていけるように。

      えむ②


         
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乗ることを楽しむために、乗る

  1. 2018/07/08(日) 15:57:39_
  2. 金亀のひとりごと
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先月、草間彌生展に行ったことは、ブログに書いた。
一泊二日のこの小さな旅には、もう一つ目的があった。
それは、「HIGH RAIL 1375」という、
信州の小海線の特別列車に乗ること。

電車

小淵沢を10時半に出発、小諸まで2時間かけて、のんびり走る。
「佐久の大地の花束ブランチ」とボトルのお茶付きだ。

弁当
 
このお弁当、地元産の食材で作られた、オシャレでヘルシーなもの。

窓の外は、手が届きそうな緑。

車窓

座席はこんなにゆったり。 車内

ああ~、くつろぐ。心と体が喜んでいる。
目的地までの移動手段ではなく、
ただ乗ることを楽しむ。
電車好きとしては、とほうもなく贅沢な気分がする(個人の感想です)

ふと、2004年から2010年まで、
日本の空を運行していたドイツ製の飛行船「チェッペリンNT号」を思い出した。

300px-Zeppelin_NT_in_Kansai_airport_Osaka,JAPAN
(画像は、ウイキペディアからお借りしました)

妄想がふくらむ。
【今や、飛行船の旅が当たり前の時代。。 
ぎゅうぎゅう狭いところに押し込められる飛行機より、大人気!
大空をのんのんと、
地上の遺跡や大自然を見下ろすことが目的の旅はいかが?
海上の豪華客船並みのくつろぎをどうぞ】
な~んてね。
そんな時代だったら、どんなに楽しいことだろう。
ドイツに帰ってしまった飛行船が、とてもとてもなつかしい。

さて、電車。
信州の里山をトコトコ走る、長野と塩尻を結ぶ篠ノ井線もいい。
松本の友人のところへ行くときはいつも、長野から各駅停車で行く。

     景色

姨捨駅からの眺めは絶景だ。
「田毎の月」で有名な棚田や千曲川が見える。

   姨捨

オマケのように楽しいスイッチバックもある。
目的地に向かいながらも、乗ることを楽しんだ。


初めて見るのに、知っている

  1. 2018/06/17(日) 18:30:48_
  2. 金亀のひとりごと
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正直いって、わたしはずっと草間彌生の絵は、
「なにがいいのか、わからーん」ですませてきた。
あの強烈なキャラとド派手な水玉模様に目が眩むだけだった。
ところが、少し前に訪れた埼玉県近代美術館の現代版画の展覧会で、
一枚の版画にくぎ付け。
遠目だったが「これおもしろい!」
近づいてわかった、草間彌生のカボチャの絵だった。

という話を、松本に住む長年の友人・たまさんにしたら、
「草間彌生は松本出身なの。今、大きな展覧会やってるよ。来る?」
ホイホイと出かけましたよ、松本市美術館。
『草間彌生 ALL ABOUT MY LOVE 私の愛のすべて』

絵画や立体作品、鏡を張り巡らせたミラールームなど、展示作品は約180点。
来館者数は10万人を突破したそうだ。

大きなオブジェがお出迎え。美術館全体が水玉もよう。

                DSC_0061.jpg

                           DSC_0062.jpg

せっかく来たのに、もしかして頭から???マークをいっぱい飛ばすだけだったら
どうしよう。
そう心配しながら見て歩いたが、とんでもない。
これはおもしろい!
初めて見るのに、脳の裏側で知っていたような世界だ。
しかもそれが無限に広がっている。
小宇宙であり、細胞のひとつひとつでもあり、生まれる前の世界でもある。

プロフィールに、『幼少から自身の内面に湧き上がる得体の知れないイメージに対して、
芸術をもって闘う』とある。
でも、闘ってねじ伏せたわけではない。
身から噴出させ、その力で自分を動かしているのだろう。
そして彼女は、回遊魚のように書き続けていく。そうしなければ呼吸できないのだろう。
かくて、作品は今日も増殖されている。彼女が生きている限り。

撮影可のゾーン。

       DSC_0063.jpg
                    DSC_0068.jpg

遠目はこういう感じでも  ↓            
DSC_0066.jpg

近づくとやっぱり、細胞のようにテンテンがびっしり!DSC_0067.jpg

なんの分野でもそうだと思うが、真剣に観よう、聴こう、感じようとすると、
思っていた以上の贈り物がもらえるものだなあ。

館内のカフェで一休み。
わたしは弥生ちゃんケーキ(ラズベリー)、
     弥生ちゃんケーキ

たまさんは弥生ちゃんパフェ。弥生ちゃんパフェ

少し足をのばすと、あがたの森公園。
旧制松本高校の校舎が、文化会館になっている。

       縣の森 図書館

古い木の匂いが、ぐるぐる興奮していたアタマを冷やしてくれた。




梅雨を乗り切る色

  1. 2018/06/10(日) 17:00:12_
  2. 金亀のひとりごと
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好きだと気がついたのは、いつのころだろう・・・な~んて、
幼馴染への恋心じゃなくて、紫陽花のこと。

ネズミの額ほどの庭に、一輪だけ紫陽花が咲いた。
ピンクがかった青、わたしの大好きな色合いだ。

あじさい

紫陽花って、なんて梅雨に似合うんだろうと感じたのは
二十歳を過ぎたころだろうか。
小さな花の集まりは、どれだけ大きくなろうとも
清楚さを失わず、どんよりした梅雨空に映えること映えること。
ああ、わたしは紫陽花が好きだなあと気づいたとき、
胸に小さなペンダントをかけたような気がした。
というのは、わたしは完璧な花より団子派。
花が好きだと意識したことって、皆無だったのだ。
こんな情緒欠落人間のわたしでも、好きな花があった。それがうれしかった。

「好きな花」にこのごろ加わったのが、ドクダミ。
あの白い十字架が、はっとするほど美しい。

 ドクダミ

    
好きだな、と思うものが歩く道々にあるって、なんという贅沢だろう。

梅雨時の果物も美しい。
メロンを初めて食べた時のことを覚えている(昭和レトロだね~)
学校から帰ると、薄緑色のみずみずしい果物がおやつに出てきた。
プリンスメロン、と母に教えてもらった。
それまで、果物といえばリンゴやミカンや甲州ブドウという、
和モノばかり食べていたわたしは、びっくらこいた。
こ、これは、王女さまの食べ物だ!
そこで、名前を付けた。「メロリン」と。
母に、「メロンあるよー」と呼ばれるたびに、
「これはメロリンなの!」と力説したっけ。
だから、「プリンス」が王子さまと知ったとき、え‘‘~~と思った。
なんでプリンセスメロンにしなかったのか、今もふしぎだ。

これは赤肉系のクインシーメロン。なんてきれい。

 メロン


こちらは、いただいた梅で作った、梅シロップ。お庭の梅だから、完全無農薬だ。

  梅酒

このさわやかさ、日本の夏を乗り切るにふさわしいね。


「好き」から見える。

  1. 2018/05/20(日) 16:36:28_
  2. 金亀のひとりごと
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我が家が引っ越ししたのが10月初め。
いくら、そのころめちゃ忙しかったとはいえ、
引っ越し荷物が片付いたのが、先週だったなんて、ひどすぎないか?

その最後の荷物というのが、わたしのお宝。フィギュアのコレクションだった。
(自分のオモチャが最後になるというのが、主婦の良心なのさ)
引っ越し時に、100均で買った小袋に一セットずつ詰めたのを、
取り出して、プラケースにピンセット収めていく。
レイアウトがヘンで、やり直す。手が当たって、落っことす。
ティセットの、シュガーポットのフタ(3ミリ)が、うまくはまらない。  
スベスベマンジュウガニが捕食中の魚のカケラはどこ?

笑えるくらいに不器用なわたし(しかもすでに老眼)にとっては、
好きなモノとはいえ難行苦行だ。
3日かかって、100個あまりのフィギュアを、なんとか飾り終えました!
まったく、アホちゃうか。

わたしはオタク気質ではあるが、コレクターではない。
一つのシリーズをコンプリートしようとかは、無い。
その時々に、オモシロいと思ったものを買ってきた。
それでも、傾向ははっきりしている。
とにかく、食べもの系が多い。

    DSC_0024.jpg
 
  レストランのサンプル風のものと、世界の料理、それに上段はお弁当。
 
フィギュア②

 昭和の給食

それから、動物。ただし、可愛いモフモフではなく、
深海のキテレツな生き物とか、亀、カエルの類。

    ⑤
   こんなのもあります。カラスとゴミ袋、リアルでしょ。

⑥

どうぶつじゃないけど~バルタン星人と科学特捜隊。凝ったアングルのつくりでお気に入り。         
                                       
集める気ではなく、集まってきたもの(いや、買ったのはわたしだけどさ)。
だれに見せるでもなく、何の役に立つでもない、
ただただ、「好き」というモノたち。
だからこそ、素の自分が見えてくる気がする。
そうだ、作家のレイ・ブラッドベリがこんなことを書いていたっけ。
「世界で一番ほしいものはなにか。なにを愛するのか。
それをメモしていくうちに、本当の私が見えてくる」

つまり、本当のわたしとは、「食いしんぼで、ヘンな生き物にシンパシイを感じる」ヤツ。

やっぱ、そうだったか。
 
 こんなのもある。「大阪のおばちゃん」あめちゃん、食べやー!

  フィギュア③


ヲタおばさんはうなずきながら、
新しくゲットした岡本太郎シリーズを飾るのでありました。

DSC_0028.jpg

 なんていい出来! 海洋堂さん、ありがとう。





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プロフィール

金G亀美

Author:金G亀美
かなじ・なおみ 児童書作家 埼玉県在住。
主な著書に『さらば、猫の手』(岩崎書店)『マタギに育てられたクマ』(佼成出版社)『ミクロ家出の夜に』(国土社)『花粉症のない未来のために』『子リスのカリンとキッコ』(佼成出版社)『知里幸恵物語』(PHP研究所)『私が今日も、泳ぐ理由 パラスイマー一ノ瀬メイ』(学研プラス)『となりの猫又ジュリ』(国土社)『クレオパトラ』(学研プラス)など。
日本児童文芸家協会会員 
童話サークル「かざぐるま」会員
よみうりカルチャー・大宮教室
「童話を書いて楽しもう」講師
イラスト:大塩七華

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